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復興手探り大船渡 33市町村「年度内に計画」

■題 名 復興手探り大船渡 33市町村「年度内に計画」
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(毎日)
■概要 . 東日本大震災の発生から4ヵ月。政府の復興構想会議がまとめた提言で「復興の主体」とされた市町村は、復興のデザインを描く作業を進めている。各自治体とも、住民の意調査を実施するなど、住民の声を聞きながら地域主体のまちづくりを目指す。だが、国の支援の方向性が見えない中、財源確保という大きな壁が立ちはだかっているのが現状だ。
(3月奥尻島を視察)
 岩手県大船渡市。北海道・奥尻島を3月下旬に視察するなど、いち早く復興へ動き出した。4月上旬には新潟県中越地震で被災した小千谷市も視察し、4月20日に「早期復興を図り災害に強い市を創る」とした復興基本方針を決めた。5月12日には復興計画策定委員会の初会合を開催。今月7日の第3回会合後、復興計画骨子を発表した。
(先月全地区懇談会)
 4月下旬に約1500人を対象に実施したアンケートでは、4割が「住宅は高台に移転して再建したい」と回答。6月6?24日に市内全11地区で開いた地区懇談会には計1355人が参加した。策定委員会メンバーで、防災科学技術研究所の佐藤隆雄・客員研究員は「住宅再建や集団移転で、国は支援の方向性を早急に示すべきだ。高台移転派が多くても、国が被災した土地を買い上げるなどの財政負担をしなければ、あきらめる人も出てくる」と指摘する。
(財政的裏付けないと・・・)
 市の被害額は判明分で約1044億円。一般会計予算約190億円のうち義務的経費を除くと自由に使える予算が20億円程度の同市にとっては莫大な額だ。市は今後、骨子を基に市民と協議するワークショップなどを踏まえ、計画を決定する。だが、佐藤客員研究員は「財政的な裏付けがないと、絵に描いた餅になる」と指摘する。

◇33市町村「年度内に計画」
 大船渡市が抱える課題は他の被災自治体にも共通する。岩手、宮城、福島3県の沿岸37市町村に毎日新聞がアンケートしたところ、33自治体が今年度中に復興計画を策定すると答えたが、復興費用は回答した7自治体だけでも数兆円規模に上り、財源確保が大きな課題になることが浮かんだ。
 復興費用については多くが「未定」「算定中」。宮城県石巻市は「1兆円を超すと想定され、100%国負担でお願いしたい」と記載。福島県浪江町は「数兆円規模」とし「原発事故に起因するものは全額、国と東電に負担を求める」と答えた。宮城県東松島市は「県推計で約1300億円。年間予算規模150億円の市には想像を絶する額で国の全面支援を求めたい」と回答。「未定」とした自治体でも、復興費用の国全額負担を求める声が目立った。
■タグ 毎日 大船渡市 地区懇談会 高台移転 集団移転 復興財源 財政
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■管理番号 No.01107


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