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民間診療所再建進まず 財政支援、公的機関と格差/政権、医療集約も視野...

■題 名 民間診療所再建進まず 財政支援、公的機関と格差/政権、医療集約も視野
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(朝日)
■概要 . 東北3県の被災地で、地域に根ざした民間の小さな診療所や介護施設の再建が進んでいない。今の復旧支援制度が、公立病院や大規模な拠点病院などに対象を限っているためだ。

◇財政支援、公的機関と格差
 宮城県石巻市で眼科と小児科の診療所を開業する佐久間健彦さんは、津波で診療所は2階近くまで浸水した。医療機器の被害は5千万?6千万円、診療所自体の補修費は3千万円余。公的病院は復旧費の最大3分の2まで国から補助されるのに、民間病院への財政支援はほとんどない。
 公的病院には「医療施設等災害復旧費補助金」や「医療提供体制施設整備交付金」が適用されるが、民間病院は災害拠点病院など規模が大きいものやへき地病院に対象が限られている。妻で小児科医の実香さんが石巻市の在宅当番医を務めるため、「医療施設等災害復旧費補助金」を使えは1200万円を上限に補助を受けられる可能性がある。だがこれだけでは復旧費全体の1割強しか賄えない。
 介護施設も、復旧費の大幅な公費助成は設置主体が市町村や社会福祉法人などに限られている。石巻市で認知症高齢者のグループホームを株式会社として経営する雁部正子さんは納得がいかない。「株式会社でもやっていることや規制はすべて同じ。なぜ民間施設は公費助成だけ区別されるのか」。

◇政権、医療集約も視野
 菅政権は小さな病院や診療所の支援策を検討する一方、被災地での医療体制の集約も目指しており、支援の内容は見えてこない。
 厚生労働省によると、被災3県にある計380病院のうち、地震や津波で全壊したのは10病院、一部損壊は290病院に及び、全体の約8割に上る。菅政権は本格復興予算となる3次補正に向けて、民間病院への補助率のかさ上げや補助対象の拡大、自治体が医療分野に自由に使える基金の設置などの検討を始めている。
 一方、医療機関の集約など被災地での医療体制の効率化も目指している。集約化の方向になれば、地域に密着した小さな病院や診療所に対する支援の優先順位が下がる可能性が高い。
■タグ 朝日 民間診療所 民間介護施設 医療施設等災害復旧費補助金 医療提供体制施設整備交付金 医療集約化
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