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復興基本方針を政府決定 復興増税明記せず 消えた「高台移転」 自治体から不満懸念...
■題 名 | 復興基本方針を政府決定 復興増税明記せず 消えた「高台移転」 自治体から不満懸念 | ||
■日 付 | 1899年12月31日 | ■大分類 | 新聞等(朝日、日経、毎日、読売、産経) |
■概要 | ■基本方針決定 復興増税額明記せず 民主内の反発に配慮 @朝日新聞(2011.7.30) 政府の復興対策本部(本部長・菅直人首相)は29日、東日本大震災の復興基本方針を正式決定した。復興期間は今後10年とし、当初5年を集中復興期間と位置づけて19兆円程度を投入。基幹税を中心とした臨時増税と歳出削減などで財源を確保する方針を示した。だが、民主党内で増税反対論が噴出したため増税の規模や実施期間は明記せず、閣議決定もしなかった。 ◇首相会見の要旨 ◇首相孤立 増税骨抜き 民主内、視線は代表選 具体的議論は先送り ◇被災地の意向どう反映 特区・高台移転 費用膨らむ可能性 ◇復興基本方針の要旨 ◇被災地募るいら立ち 3県課題山積み (仮設商店街 整備計画進まず) 釜石市では、仮設商店街や工場など約10力所240区画を整備する計画だが、着工したのは1ヵ所だけ。仮設住宅で空き地をほぼ使い尽くし、残っているのは法律で転用が規制される公園や農地などばかりだ。市は公園に仮設店舗や事務所を設置するため、28日に都市公園条例を改正した。農地を転用するにも、手紡きに時間がかかる。政府の基本方針は「復興特区」を設けて、こうした土地利用の法的な手続きを迅速にする特例措置が盛り込まれた。それでも特別措置法の制定が必要で、すぐに事態が変わるわけではない。 (高台移転 住民結束、行政後手) 「早く移転事業を進めて欲しい」。高台移転を求めている宮城県気仙沼市唐桑町の大沢地区の住民たちが29日、菅原茂市長に訴えた。「国が制度を見直している。近く案を示し、話し合いたい」。市長はそう答えるのがやっとだった。29日に示された基本方針では、復興構想会議では強調されていた「高台移転」の言葉が消えた。国土交通省は考え方に変わりはないとしているが、宮城県の担当者は「費用がかかるために表現がなくなったのでは」と不信感を募らせる。 (汚泥処理 保管能力限界迫る) 福島県の荒竹宏之・生活環境部長は「がれきや汚泥の処分先が決まらなければ、復興は進まない」と話す。基本方針には「国の責任で除染の手法を早期に確立する」と明記されたが、具体策はこれからだ。「放射線量が高い汚泥は対処しようがない。国が早く対応してほしい」。7月初め、福島市の下水処理場を視察した細野豪志原発担当相に、県や市の幹部は口々に窮状を訴えた。 ■復興基本方針を政府決定 増税10兆円明記せず 3次補正難航必至 民主の反対大勢で譲歩 @日経新聞(2011.7.30) 政府は29日、今後5年間で新たに13兆円を投入する東日本大震災からの復興基本方針を決定した。財源については民主党の強い反対を受け、所得税や法人税、消費税など基幹税による10兆円程度の臨時増税は明記せず「時限的な税制措置」と記すにとどまった。財源として発行する復興價の償還期限も盛り込まなかった。財源論が2011年度第3次補正予算案の編成過程で迷走するのは必至で、復興への影響も避けられない。 ◇民主 機能不全あらわ 復興基本方針最後までドタバタ 増税巡り紛糾 意思決定プロセス不備 ◇復興基本方針 増税議論振り出しに 復興債 償還期間が火種 ◇被災自治体 復興計画肉づけへ 政府の復興基本方針を受け、被災自治体は復興計画の肉付けに入る。基本方針は特区や交付金など政策メニューを盛り込んだが、土地利用などの具体的な計画づくりは市町村に調整を委ねられる。被災した自治体の多くは新たな街づくり計画の策定を進めている。基本方針には土地利用手続きの一元化が盛り込まれ、市街地や農地などの土地の利用区分を変更する際の迅速化も見込める。 ◇復興基本方針の要旨 ■政府 復興基本方針を決定 増税規模記さず @毎日新聞(2011.7.30) 政府の東日本大震災復興対策本部(本部長・菅直人首相)は29日、10年間の復旧・復興事業費を約23兆円とし、約19兆円を当初5年の「集中復興期間」に投入するとした復興基本方針を決定した。政府原案にあった財源確保のための約10兆円の臨時増税と、5?10年としていた復興債の償還期間は民主党内の反発で明記を見送った。増税規模などを決められなかったことで首相の求心力は一段と低下し、今後の財源論議も難航が予想される。 ◇復興基本方針決定 消えた「高台移転」 自治体 広がる戸惑い 復興基本方針では、被災地に対し規制緩和や税財政上の優遇措置を認める「復興特区」や、府省の縦割りで使途が限定されない「自由度の高い交付金」の創設を明記した。ただ、まちづくりの支援方針としては、想定浸水区域の設定や避難計画の策定に堤防整備などを組み合わせた「『逃げる』ことを前提とした地域づくり」が打ち出され、復興構想会議の提言で基本とされた「高台移転」の文字が消えた。「『防災集団移転促進事業』を総合的に再検討する」との表現で、高台などへの集団移転に対し、被災した土地の買い上げも含む支援の検討が盛り込まれたが、復興財源の地方負担分については「地方交付税の加算などにより確実に手当てを行う」とされただけだ。 霞災から4ヵ月半後となった国の基本方針決定を待ちきれず、すでに高台移転を織り込んだ復興計画の準備を進めている市町村は多く、「高台移転には財源をつけないということか」(宮城県幹部)との戸惑いも広がる。 津波で中心市街地が壊滅し、町人口の約1割が死亡・行方不明となった宮城県女川町は県内で最も早い8月10日に計画を決める予定。高台移転・造成費として町の年間予算約60億円の20倍を超える約1400億円を見込み、国に財政支援を要請してきた。安住宣孝町長は「高台移転という考え方が消えたわけではないだろう。生命をどういう順位で考えているかという国の基本姿勢の問題だ」とけん制する。 復興財源をめぐる政府・与党の迷走も影を落とす。内閣官房幹部は「高台移転ではなくても津波対策は可能。国民の税負担で復興事業を行う以上は過剰投資を避けるべきだ」と語り、宮城県幹部は「10年23兆円の数字が出たころから、ある省が『現実的に考えましょう』と言い始めた」と振り返る。同県気仙沼市の担当者は「こちらの要望したことが盛り込まれないと、今後、国がどう対応していくか不安な要素が出てくる」、七ヶ浜町の担当者は「政府はやれないことはやれないと早めに言ってほしい」とこぼす。 ◇増税なき財源確保困難 3次補正予算案編成停滞の恐れ ◇復興の基本方針 ◇漁業特区企業参入も 農地利用調整制度を簡素化 ◇増税規模と財源明確にすべきだ 増田寛也前岩手県知事 ◇高台移転なく不十分な内容 村井嘉浩宮城知事 ■5年間19兆円 基本方針を決定 復興財源「増税」明記せず @読売新聞(2011.7.30) 政府は29日夜、「東日本大震災復興対策本部」(本部長・菅首相)を首相官邸で開き、復興基本方針を決定した。今後5年間の「集中復興期間」に国と地方合わせて、少なくとも19兆円の事業規模で実施することを明示した。焦点の財源確保策については、今年度補正予算で計上済みの額を除く13兆円について、歳出削減や「時限的な税制措置」などで確保するとしたが、民主党内の反発を受け臨時増税の規模の明示などは見送り、事実上骨抜きの内容となった。財源確保に向けた方向性があいまいになったことで、8月以降に政府税制調査会で本格化する増税の議論は難航が予想される。 ◇復興「根幹」骨抜き 党との合意優先 財源表記最後まで調整難航 ◇復興基本方針 自治体から不満 懸念 高台移転、支援策触れず ◇東日本大震災からの復興の基本方針の要旨 復興事業10年で23兆円 当初5年は「集中期間」 ■復興基本方針 「10兆円」は削除 増税、玉虫表現で決定 @産経新聞(2011.7.30) 政府は29日夜、首相官邸で東日本大震災復興対策本部(本部長・菅直人首相)を開き、「東日本大震災からの復興の基本方針」を正式に決定した。復興期間を10年と定め、10年間の事業規模を国と地方を合わせて少なくとも23兆円程度とした。 復興債の償還財源については、民主党の要求を受け入れ、「10兆円程度の時限的な増税措置(臨時増税)」を修正、「10兆円程度」を削除し、増税措置を「税制措置」に変更した。だが、「税制措置」は増税を意味していることに変わりはない。増税に反発を強める民主党に配慮し、財源の詳細も償還期間も不明確にした「玉虫色」の決着となった。歳出削減や税外収入などによる財源の金額「3兆円程度」も政府税制調査会が議論する際の「仮置き」扱いにした。 対策本部に先立ち開かれた民主党の大震災復旧・復興検討小委員会は第3次補正予算編成と復興債・財源確保の法案策定について、新体制で行うよう求めることを決めた。 ◇復興基本方針 「特区制度」創設や住居の集団移転 被災地の人口流出抑止カギ ◇「復興基本方針」要旨 |
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