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緊急時避難準備区域解除へ5市町村 滞る復旧計画 国に不信、迫る期限 / 住環境の整備課題 ...
■題 名 | 緊急時避難準備区域解除へ5市町村 滞る復旧計画 国に不信、迫る期限 / 住環境の整備課題 青写真描けず | ||
■日 付 | 1899年12月31日 | ■大分類 | 新聞等(福島民報) |
■概要 | . 福島第一原発事故による「緊急時避難準備区域」解除の条件として政府が掲げた復旧計画の策定に、関係5市町村は戸惑い、作業は滞っている。政府は公共施設などの除染計画や住民帰宅のスケジュールを盛り込むよう求めているが、有効な除染方法が示されず、住宅確保の見通しも立たないためだ。計画の提出期限が来月上旬に迫る中、「国の姿勢は一方的だ」とする批判が相次いでいる。 細野豪志原発事故担当相は20日、「国として責任を持って除染に取り組む」とあらためて強調。しかし同日に県庁で開かれた内閣府原子力被災者生活支援チームと市町村との意見交換会は国と市町村の意識が乖離していることを浮き彫りにした。国は「除染作業を進めるには自治体の協力が不可欠」とした。しかし、具体的な施策は示されない。市町村からは「まず国が主体的に対策を明らかにすべき」と批判の声が出た。さらに、除染した後に出る土壌などを市町村に仮置きするとした政府方針に「住民の理解が得られない」と拒否する意見が続出。国の姿勢に反発の声が次々と上がった。 「農地や林地をどう除染しろというのか」。川内村の担当者はいら立ちを隠さない。政府からは除染の方法や費用負担について示されない。復旧計画の策定も中断せざるを得ない状況だ。 楢葉町は除染で除去した土砂の処理を課題に挙げる。津波により太平洋沿岸部の公有地はほとんど消失してしまい仮置き場が見つからない。町内の中心部は警戒区域に指定されており、緊急時避難準備区域が解除されても生活するのは難しいと町幹部はみている。 広野町は帰宅の目安とする町内の放射線量の設定に苦慮している。町幹部は「どこに基準を置くべきか。どう安全宣言すべきか手探りの状況だ」と苦悩は続く。 緊急時避難準備区域の解除をめぐっては、どのように住環境を整えるか、教育施設の復旧をどう進めるかなど課題は多い。 政府は緊急時避難準備区域を、万が一の事態に住民が円滑に避難できる環境が整っている区域と位置付けている。このため区域内に応急仮設住宅の建設は認められておらず、地元は焦りを募らせる。 南相馬市内では警戒区域内からの避難者や自宅を失った市民が住居を求める動きが活発だ。約2000戸の仮設住宅には、すでに約2500件の申し込みがある。相馬市、新地町から提供を受ける計365戸を加えてもまだ足りない。一方、緊急時避難準備区域内では470戸以上が流失・損壊した。区域が解除されても、住民は自宅にも、仮設住宅にも、借り上げ住宅にも戻ることは困難だ。 広野町も同様の課題を抱えている。町内に応急仮設住宅はないため、津波被害を受けた住民は区域が解除されても住む家がない。 田村市の緊急時避難準備区域内では都路中や古道小の校庭のり面の土砂が崩れた。文部科学省の損害査定を待たずに補修工事に入れば補助対象から外れる可能性がある。学校再開は住民の帰宅に向けた重要課題だが、市教委の担当者は「復旧計画で再開時期をどう位置付けるか、判断がつかない」と頭を抱えている。 |
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■タグ | 福島民報 緊急時避難準備区域 緊急時避難準備区域復旧計画 南相馬市 田村市 川内村 楢葉町 広野町 除染 仮設住宅 | ||
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