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野田新首相 復興増税実現へ意欲 与党の壁 対象税目、時期が焦点...
■題 名 | 野田新首相 復興増税実現へ意欲 与党の壁 対象税目、時期が焦点 | ||
■日 付 | 1899年12月31日 | ■大分類 | 新聞等(朝日、毎日、日経、読売) |
■概要 | ■復興増税実現へ意欲 野田氏 問われる成長戦略 @朝日新聞(2011.8.30) 野田新政権は、東日本大震災の復興増税や消費増税と社会保障の一体改革など、菅政権が打ち出した「増税路線」を本格化させる。一方、経済のパイを大きくするための成長戦略は十分に描けておらず、財政再建に偏った政策運営になる可能性もある。 新政権がまず取り組むのが、本格的な震災復興策を盛り込む2011年度第3次補正予算の編成だ。野田佳彦氏は新代表選出後の記者会見で、3次補正について「財源をどうするかをしっかり決めて、野党の賛同を得る作業をやっていきたい」と述べ、復興増税の実現に意欲を示した。 ただ、増税を急げば景気回復の足を引っ張る可能性がある。代表選では、野田氏以外の4人すべてが当面の増税に反対した。野田氏も「経済成長なくして財政再建なし、財政再建なくして成長なし」(27日の会見)と訴えてはきた。だが、いまのところ、野田氏が言う成長戦略の内実は乏しい。同氏の政権構想では「グリーンイノペーション(環境・エネルギー)と、ライフイノベーション(健康・医療)の2分野で新産業を興す」としているが、これらは、菅政権が昨年1月に決めた方針をなぞっただけ。原発などのインフラ輸出を掲げた新成長戦略をそのまま進めていくのは難しい状況で、練り直しが課題となる。 ■「復興増税」を主導 野田代表政策は 雇用創出策を訴え @毎日新聞(2011.8.30) 29日の民主党代表選で野田佳彦財務相が新代表に選出され、30日に首相に就任する見通しだ。 野田氏が直面する当面の最大の課題は東日本大震災の復興対策だ。政局混迷で遅れてきた本格的な復興事業を盛り込んだ11年度第3次補正予算案の編成を急ぎ、津波被災地の住宅移転や農林水産業の再生作業を加速させる必要がある。ただ、財源をどう確保するかは難題。代表選で野田氏以外の候補がそろって臨時増税に慎重な姿勢を見せたことに象徴されるように、与党内の反増税ムードは強く、野田氏の指導力が早速問われそうだ。 菅政権が7月に決定した復興基本方針では、税・財政・金融の特例措置を講じる「復 興特区」や、自治体がある程度自由に使える交付金制度の創設などを掲げた。しかし、行政の縦割りや国と地方の調整不足もあり、具体化は遅れている。野田氏は「雇用を作り出す制度設計をすべきだ」と指摘するが、対策が遅れれば地域経済は一段と冷え込む。臨時国会を控え、政策決定の迅速化が急務だ。 ■復興増税 与党の壁 政府、所得・法人税軸に調整へ 「補正と同時決着」焦点 @日経新聞(2011.8.31) 野田佳彦新首相の選出を受け、東日本大震災の復興財源を巡る調整が本格化する。野田氏は30日の記言会見で「政府税制調査会で複数の選択肢を用意しており野党と協議したい」と述べ、臨時増税への意欲を改めて示した。政府は2011年度第3次補正予算案と臨時増税を9月中に同時に決めるシナリオを描くが、与党内に慎重論がくすぶり調整は難航しそうだ。 野田氏は復興債の発行法案と3次補正予算案の早期成立を目指し、臨時増税について国会審議前に野党と協議する考えだ。与野党合意から3次補正予算案と関連法案の提出までは1ヵ月程度かかる見通し。来年度予算編成の日程も考慮すれば「9月中に復興増税で与野党が合意する必要がある」と財務省はみる。 ただ、調整がすんなりと進む保証はない。民主党代表選では野田氏以外の候補者から臨時増税に疑問や批判が相次いだ。野田氏自身も臨時増税の時期について「風邪をひいたときに水を浴びたら肺炎になる。いつから始めるか固定的に考えることはない」などと微妙に軌道修正した。 ■復興増税論議本格化 野田新首相 対象税目、時期が焦点 @読売新聞(2011.8.31) 野田新首相の誕生で東日本大震災の復興財源を巡る臨時増税の議論が本格化する見通しだ。野田氏は菅内閣の財務相を務め、民主党代表選で唯一、臨時増税の必要性を訴えていた。増税論議では、対象の税目と税率引き上げの時期が焦点となるが、民主党内に根強い増税反対論をどこまで押し切れるかは不透明だ。 政権交代を見据えて休止していた政府税制調査会が近く議論を再開し、9月中に、消費税も加えた複数の増税案を政府の東日本大震災復興対策本部に示す見通しだ。不足する財源は、直接の復興予算に加え、B型肝炎訴訟の和解金と、2011年度予算で復興費用に流用した基礎年金の国庫負担分を合わせ、15年度までの5年間で16兆円以上になる。 今後の議論では、所得税と法人税の組み合わせを中心に検討する一方、「年金国庫負担の穴埋め分が重く、所得税と法人税だけでは足りない恐れもある」(財務省幹部)。このため財務省などでは、安定的な税収が見込める消費税を充てるべきだとの意見も根強く、着地点は見えていない。 民主党代表選では、5候補のうち3人が復興増税そのものに反対した。新たに民主党政調会長への就任が内定した前原誠司前外相も代表戦では円高やデフレを理由に増税への慎重姿勢を崩さなかった。野田氏自身、7月には早期増税を主張していたが、代表選が近づくと「いろんな意見を踏まえて対応する」と軌道修正した経緯もある。 |
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