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どうする震災復興 岩手県知事選 (上)医療 拠点病院の充実必要 (中)水産業 資源管理し漁...

■題 名 どうする震災復興 岩手県知事選 (上)医療 拠点病院の充実必要 (中)水産業 資源管理し漁場回復 (下)地域経済 産業・雇用創出し再生
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(河北新報)
■概要 . 東日本大震災で延期されていた岩手県知事選は、復旧・復興への対応を焦点に、11日の投票に向けた論戦が繰り広げりれている。医師不足に悩む地域医療や津波被害で痛手を負った水産業の復活、地域経済の活性化といった課題にどう取り組むべきなのか。識者や各分野で活動する3人に聞いた。

■どうする震災復興 岩手県知事選 (上)医療 拠点病院の充実必要 釜石のぞみ病院内科医 千葉誠氏 @河北新報(2011.9.5)
 県を窓口に全国から支援チームが続々と入ってきた震災直後は、人員配置や役割分担など全体のコーディネート役が不在で、支援を十分に生かし切れなかった。外から来た支援チームは、各病院のニーズを把握しないと効率的に配置できない。それができなかったのは、通信手段が完全にまひしたからだ。
 岩手はそもそむ医療過疎で、県立病院が担う役割が大きい。高田病院(陸前高田市)など3病院が建物に被害を受けて使えず、仮設診療所などで対応しているが、県の具体的な再建策はまだ見えない。窮迫する県の財政からみて、(これまで進めてきた)無床化を推進する方向性が急激に変わるとは思えない。
 そうであるならば、拠点病院の設備をさらに充実して役割を明確にするとか、三陸自動車道を早期に整備して医療圏の時間距離を短縮し内陸との格差をなくすなど、インフラ整備とセットで対応する、踏み込んだ施策が必要だ。
 無床化問題は、岩手県の大きな課題だが、震災を機に全国の医師、看護師が被災地に目を向け、入ってきているのも事実。地域医療に関心があり、やる気のある人ばかりだ。県はぜひ、そういう医師らが岩手に定着するよう努力してほしい。
 仮設住宅などで避難生活が長期化する今後は、在宅医療の重要性がさらに増す。石巻市では、訪問診療専門の医師が東京から来て活動を始めた。被災した地元の開業医の再建も含め、在宅医療を始めようという動きを支援するのも県の役割だ。

■どうする震災復興 岩手県知事選 (中)水産業 資源管理し漁場回復 政策研究大学院大学教授 小松正之氏 @河北新報(2011.9.7)
 浜は大きく地盤沈下し、船も十分にはない瀕死の状態だ。大船渡市の越喜来地区では震災後も再開する意思があるのは半分以下の約35にすぎない。
 海が疲れている。漁場の力が回復するよう、資源管理をしながら漁場をきれいにしていった方がいい。震災前の生産力を100とすれば、来年は20までしか作らないということにしてはどうか。2年目は50、3年目は70と、段階的な管理が求められる。漁場がやせると質が落ちる。資源を管理し、高品質のものを生産した方が安定した収入を得らる。新潟県は漁船ごとに甘エビの漁獲枠を割り当てる「IQ制度」の導入を検討している。資源管理と併せて、漁師への戸別所得補償制度も導入してはどうか。
 漁協は、これまでのように単純に仲買に売リ渡しているようでは立ち行かなくなる。大手食品会社などと連携するなど、漁協自体が販売力を持つことが重要だ。共同販売や燃料などの手数料が高く、漁協のシステムは旧態依然の部分もある。漁協中心の既存のやり方でコミュニティーを守っていけるかどうか。
 漁協が持つ養殖などの特定区画漁業権を、県知事が直接、漁師に許可する方式にするべきだ。越喜来地区のように養殖をする人が半分以下になった地域では、水産加工業者や仲買などの人たちに漁師と一緒に漁業権を持たせるのもいい。新たな参入を促し、生産から販売まで一貫した養殖で浜に活力をもたらすことができる。

■どうする震災復興 岩手県知事選 (下)地域経済 産業・雇用創出し再生 スーパー「マイヤ」社長 米谷春夫氏 @河北新報(2011.9.8)
 1000年に1度の非常時なのに、スピード感が全くない。事業者は1日も早く再開したいが、建築規制、経済特区、第3次補正予算など行政が決めるべきことを決めないために、立ち往生して何もできない。雇用の場を早くつくることが必要だが、全く見えない。国や県の姿勢は、地元の意向を静観するという受け身に思えてならない。このままでは大幅な人口減少は避けりれない。陸前高田市は震災前の人口約2万4000人が1万5000人まで減ると想定して経営計画を立てている。
 県、市町村が一体となり、先駆的な産業を誘致してほしい。被災地で操業することは世界にアピールでき、インパクトも大きい。
 大船渡商工会議所の6月の調査では、会員の60%が被災した。このうち廃業、再開の決断、めどが立たないのが20%で、主な理由は後継者難や二重ローンだった。二重ローン対策は枠組みがほぽ決まりかけているようだが、一刻も早く実行に移してもらいたい。
 商業のキーワードは集積だが、地主の事情などがあり、土地取得は難しい。売却する地主への優遇措置を講じるなど、行政主導で進めてほしい。土地利用も柔軟な運用を認めるべきだ。
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