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東日本大震災学術合同調査委が第3次報告会

■題 名 東日本大震災学術合同調査委が第3次報告会
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(建設通信、建設産業)
■概要 ■学協会7支部学術合同調査委が第3次報告会 多重防御:効果尺度つくり被害最小化 がれき処理:堆積土砂を良質盛土に改良 まちづくり:ピロティ式住宅を習慣付け @建設通信(2011.9.6)
 土木学会など6学会の東北支部と東北建設協会でつくる「東日本大震災に関する東北支部学術合同調査委員会」(委員長・真野明東北大大学院教授)は2日、仙台市青葉区で、第3次報告会を開いた。被災自治体が策定作業を進めている復興計画を技術的にサポートしようと、「多重防御」「がれき処理」「まちづくり」の3テーマについて、研究者らが最新の調査結果などを報告した。
 「多重防御」について、東北大大学院の今村文彦教授は、仙台平野を例に挙げ、“いぐね”と呼ばれる屋敷林や貞山運河が津波第一波の到達時間を遅らせたほか、エネルギーを減衰させたことを説明した。一方、岩手県宮古市田老町の防潮堤が破壊された原因について、最初はL字型だった防潮堤が、戦後の宅地開発に伴い、増築されてX字型になったことでエネルギーが集中してしまったと指摘した。
 越村俊一准教授は、津波数値シミュレーションによる仙台市沿岸部の多重防御案の影響を説明した。
 「がれき処理」では、土木学会・復興施工技術特定テーマ委員会の山本貴弘氏(大林組土木本部本部長室部長)が仙台市内で実施した津波堆積物の分級土砂を使った道路盛土の試験施工結果を報告。良質の土構造物として活用できると成果を語った。
 金内剛東北建設協会専務理事は、コンクリートガラを有効活用するための用途として、砕石、玉石、捨石、CSG構造物、再生骨材を挙げた。
 「まちづくり」では、相羽康郎東北芸工大教授が、被災自治体がまとめている復興計画について「総合的なまちづくりの視点が必要。徒歩や自転車によるコンパクトな生活圏ネットワーク、生活サービス水準を確保した分散型居住地区などの構築とともに、産業振興を主体的に仕組んでいくことが大切だ」と強調した。
 田中礼治東北工大教授は、津波の浸水深が4メートル未満だった地域では、ピロティ式の住宅を習慣付けるべきだと指摘。浸水深4メートル以上の地域には、RC構造物の採用を提言。その際も「1階部分はピロティが望ましい」と述べた。

■東日本大震災第3次合同調査委員会 津波堆積土砂の利活用明確を 土木学会ら学術7団体 @建設産業(2011.9.6)
 土木学会東北支部ら学術7団体による東日本大震災合同調査委員会(委員長・真野明東北大学工学部教授)の第3次報告会が2日、仙台市内で関係者480人が参加して聞かれた。
 今回は「津波に対する多重防御」「土地利用と町づくり」「がれき処理」の3テーマについて問題提起し、今後の対応策を提案。
 多重防御では、津波数値シミュレーションの活用について越村俊一東北大学教授は、仙台市の復興案(暫定案)などを紹介しながら、浸水面積の最小化と浸水深2メートル以上になる地域の減少、道路盛土高・線形案に対して最善策を検討することが必要だと語った。
 相羽康郎東北芸術工科大学教授は「居住環境の質を高める、レベル1の災害から財産を守る、産業振興を主体的に仕組む視点から総合的まちづくりが必要」と強調。田中礼治東北工業大学教授は、住宅では1階部分が空いたピロティ式住宅、全地域全用途ではRC造建造物の有効性を訴えた。
 がれき処理問題については、久田真東北大学教授や東北建設協会の金内剛氏らが、土木学会特定テーマ委員会が実施した津波堆積土砂の道路用盛土への適用事例などを説明。津波堆積土砂の利用方法について新たな段階の見通しを提案した。
■タグ 東日本大震災に関する東北支部学術合同調査委員会 土木学会 地盤工学会 日本地すべり学会 日本コンクリート工学会 日本建築学会 日本都市計画学会 東北建設協会 建設通信 建設産業 多重防御 がれき処理 まちづくり 今村文彦 いぐね 屋敷林 貞山運河 宮古市 田老地区 防潮堤 越村俊一 津波数値シミュレーション 山本貴弘 津波堆積物 道路盛土 試験施工 金内剛 コンクリートガラ 相羽康郎 復興計画 生活圏ネットワーク 分散型居住地区 産業振興 田中礼治 ピロティ RC構造物
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