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【3.11大震災断面】県の再生エネ構想 財源どう確保 必要額5000億円「財務省の壁」 /...
■題 名 | 【3.11大震災断面】県の再生エネ構想 財源どう確保 必要額5000億円「財務省の壁」 / 広大な用地必要 雇用への効果も不透明 | ||
■日 付 | 1899年12月31日 | ■大分類 | 新聞等(福島民報) |
■概要 | ◇財源どう確保 必要額5000億円「財務省の壁」 県土復興を再生可能エネルギー関連産業の振興に懸ける県の構想が動き始めた。しかし、5000億円を超える財源確保や広大な用地取得など課題は山積みで、事業をどう軌道に乗せるのか手探りが続く。 (出し渋り) 県商工労働部の職員は、第2次補正予算案の省庁要求に本県への再生可能エネルギーの研究拠点整備として1000億円程度が盛り込まれたことに胸をなで下ろした。計画推進には国の財政支援が不可欠だ。職員は経済産業省に5回ほど足を運んだが、反応は芳しくなかった。政府の基本方針で本県支援を打ち出したにもかかわらず、冷たい反応に鼻白む思いがした。 省庁の背後に立ちはだかるのは、財政再建を目指す「財務省の壁」だ。「学校の表土除去では私立学校への補助率が抑えられた」。毎週のように同省に通う県幹部の1人は強い不満を抱く。 県は再生可能エネルギー関連の残る4000億円についても早急に予算化するよう国に求めていく。しかし、復興のための財源確保に四苦八苦する中、要望がどこまで受け入れられるかは不透明だ。 (リスク) 県の描く再生可能エネルギー発電の青写真に、先進地の関係者は「甘くはない」とくぎを刺す。村営風力発電所を運営する天栄村。夏の夕暮れが迫ると、村産業振興課職員は決まって胃が痛む。風車への落雷が心配なためだ。年間約550万キロワット時前後を発電し、東北電力に売電している。しかし、平成20年度は落雷の影響で発電量が359万キロワット時にまで減少、収入も3割近く落ち込み、穴埋めに苦慮した。 ◇広大な用地必要 雇用への効果も不透明 県は再生可能エネルギー発電関連の産業集積により、原発事故で失われた雇用の場づくりを目指す。しかし、早くも「思惑通りにいかない」との指摘がでている。ソーラーパネルを設置する広大な用地確保も課題だ。 (人手いらず) 南相馬市出身で元東京電力執行役員が代表を務めるNPO法人「オフィス町内会」は来年10月までに太陽光発電施設を同市に整備する。約1000キロワットの発電用パネルや管理棟などを備える計画だが、施設の維持管理の人員は2、3人程度で事足りるという。同市では別の農業者団体が太陽光発電施設を設け、野菜のハウス栽培に取り組む構想を掲げる。 県商工労働部は、太陽光発電の雇用効果は発電可能量1000キロワット程度で2人程度、風力発電は風車1基当たり1人と見込んでいる。県は10年間で太陽光は100万キロワットの発電施設集積を目指す。2000人の職場が確保される計算だが、約1万人とみられる浜通りの原発関連労働者の受け皿にはほど遠い数字だ。 (高いハードル) 太陽光発電施設には1000キロワット当たり3ヘクタールの敷地が必要になる。県が100万キロワット分を整備するためには、東京ドーム約650個分の面積確保を迫られる。 西郷村と下郷町は、米国の経営コンサルティング会社から提案を受けた「野菜工場」誘致の検討を姶めた。太陽光や水力、地熱などを発電源に人工土壌で野菜を生産する構想で、下郷町の場合、昭和40年代に国営農地開発事業により造成した190ヘクタールの遊休農地が候補に挙がる。しかし、荒廃が進み所有権が複数の個人にまたがっているため買収は難しいという。 |
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■タグ | 福島民報 福島県 再生可能エネルギー ソーラーパネル 用地 第2次補正予算 研究拠点 財務省の壁 天栄村 南相馬市 オフィス町内会 太陽光発電 西郷村 下郷町 遊休農地 | ||
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