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再生へ模索と苦闘 現状と今後 / 復興工程表実行急ぐ / 阪神と異なる課題 / 地域の将来...

■題 名 再生へ模索と苦闘 現状と今後 / 復興工程表実行急ぐ / 阪神と異なる課題 / 地域の将来に危機感 / 鉄道400キロ今も不通 / 震災半年・被害と復興 沿岸3県37市町村
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(福島民友)
■概要 . 東日本大霞災は、多くの人々の暮らしを打ち崩した。生さる糧を取り艮そうと、被災地では「再生」への模索、苦闘が続く。広大な地域の復旧・復興という、かつてない試練。今何が求められ、この国の政治はどう応えるべきなのか。現状と課題を迫った。

◇新政権 復興工程表実行急ぐ 財源難航でずれ込みも
 野田政権が課題に掲げる復興の加速には「農地は3年、堤防は5年」などと定めた工程表に沿った公共インフラの着実な復旧が急務だ。事業費を盛り込む2011年度第3次補正予算が鍵を握るが、与党内には増税反対論も強く、議論は入りロで難航。成立が遅れれぱ執行もずれ込むため、被災市町村からは「先が見えない」と懸念する声が上がっている。
 被災市町村では、復興計画の策定作業が年末にかけてヤマ場を迎える。政府が職員を派遣し計画作りを支援している市町村は、青森から千葉までの津波被災6県で43あるが、策定済みの自治体はわずか。地元側は「まちづくりや除染など個別事業にどれだけ国の支援が得られるのか分からず、計画を定めにくい。予算配分の詳細を早く示してほしい」(福島県市長会)としている。

◇阪神と異なる課題 まず職住の同時再建 
 1995年の阪神大震災に比べ、はるかに広域の復興が必要だ。東日本大震災の被災者の多くは、住居と働く場所の両方を一度に失った。住宅を失ったものの他地域に通勤していて失業を免れた人が多く、地域の人口が数年で元の水準に回復した阪神大震災との大きな違いだ。働けない状況が続くと若者の流出が加速する恐れもあり、住宅と職場を早期に同時再建することが必要になる。
 みずほ総合研究所の岡田豊主任研究員は「被災地の高齢化は急速に進んでいる。20?30年先も残る街をつくるには移住を含め、集まって住むことを考えるべきだ」と提案している。

◇地域の将来に危機感
 厚生労働省の8月末のまとめでは、震災後に失業手当受給のために離職票・休業票を受け取った人は、岩手、宮城、福島3県で前年同期の1.8倍に当たる約8万5千人に上る。対策に当たる厚労省幹部は「とりあえず仮設住宅はできた。次は雇用。それをなおざりにしては、被災者が生活保護に頼り切ることになってしまう」と話す。
 被客を受けた沿岸部は漁業や農業に携わる住民も多い。店舗を流された商店主も大勢いる。福鳥県では放射性物質の影響で職場に立ち入ることもできない人たちがいる。厚労省幹部は「復興計画を素早く進めて地域産業を再興し、被災者が恒久的な職に就けるようにしなければ地域が死んでしまう」と危機感を訴えている。

◇鉄道 400キロ今も不通 常磐線は調査不十分
 東日本大震災の津波で駅舎や線路が流失した東北の鉄道は、計約400キロが今も不通。今後の津波対策でルートを変更する可能性もあり、大部分で再開のめどは立っていない。JR東日本は国に復旧費用の支授を求めていく考えだが、国土交通省は自助努力が基本と位置付け、支援策をめぐる議論が本格化しそうだ。
 JR東の在来線では、八戸、山田、大船渡、気仙沼、石巻、仙石、常磐の7路線で23駅が流失、線路など1700か所以上が壊れた。このうち岩手県内の八戸線種市―久慈間は、沿線の洋野町などが市街地を移転しないため、震災前と同じルートで復旧を決定。ほか6路線の沿線ではまだ町づくりの議論が続く。宮城県山元町は1月、復興基本方針の中で町内の常磐線を内陸側に移す案を打ち出したが、一部住民は現状での早期復旧を求めており、ルートが確定するには難航が予想される。
 利用者の少ない路線について、専門家には「鉄道にこだわらず、低コストで早期開通できる路面域車などの導入も検討すべき」との意見があり、JR東も「一つの選択肢」と関心を示している。
 本県内の常磐線は事悄が異なる。JR東は原発事故による警戒区域外で一部区間の再開を検討中だが、警戒区域内では被災状況の調査も十分にできていない。
 岩手県沿岸部を走る三陸鉄道は、ルート変更せず2014年4月までに全線再開を目指す。100働円以上と見込まれる復旧費用を自力で賄うのは困難で、国交省は補助率引き上げを検討している。

◇震災半年・被害と復興 沿岸3県37市町村
■タグ 福島民友 工程表 第3次補正予算 阪神大震災 岡田豊 厚生労働省 失業手当 雇用 鉄道 不通 ルート変更 八戸線 常磐線 山元町 原発事故 路面電車 三陸鉄道
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