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【再興への道】いわて東日本大震災検証と提言 第5部復興計画 1-4...
■題 名 | 【再興への道】いわて東日本大震災検証と提言 第5部復興計画 1-4 | ||
■日 付 | 1899年12月31日 | ■大分類 | 新聞等(岩手日報) |
■概要 | . 東日本大震災から7ヵ月余りがすぎた。各市町村は本格的な復興へと軸足を移し、まちづくりの基本となる復興計画の策定を急いでいる。復興計画策定の課題を探る。(この企画は9回続き) ■【再興への道】いわて東日本大震災検証と提言 第5部復興計画 1)防潮堤や土地利用 国主導、住民の声遠く @岩手日報(2011.10.22) 陸前高田市の仮設住宅で暮らす元会社員は、市が17日開いた復興計画素案の住民説明会で、思わず声を上げた。市の説明は高台移転に対する支援や浸水した土地の買い上げなど、最も肝心なところで具体性を欠いた。流された家を再建して仮設暮らしを抜け出すまでに、どの程度の時間と金がかかるのか分からない。 だが、市にはこれが精いっぱいの答えなのが現実。復興計画を策定するのは市町村だが、独自に決められることは多くない。防潮堤の高さや土地利用の在り方などまちづくりの根幹は、最終的な方針を国が示す仕組みになっているからだ。 一方、県中小企業家同友会気仙支部や陸前高田青年会議所が中心となって結成した陸前高田千年みらい創造会議は7月、独自のまちづくりピジョンを提案した。防潮堤は道路のかさ上げなどで数メートルに抑える一方、高台への集落形成や避難路の整備に重点を置き、防潮堤整備の予算をそちらへ回すべきだと考えた。市に実現を求めたところ「こんな事業は国のメニューにない。市が単独で行えば、とんでもない借金を抱えてしまう」と受け入れられなかった。 ■【再興への道】いわて東日本大震災検証と提言 第5部復興計画 2)釜石・商店街の再生 「低迷脱却」どう描く @岩手日報(2011.10.23) 解体希望を示す赤旗を掲げる店と、既に再開した店が混在する釜石市の中心商店街。大槌町など市街地が壊滅した被災地の復興を「白紙に絵を描くまちづくり」とすれば、釜石市の商店街は「まだら模様のキャンバス」だ。残った部分があるからと言って、単に元通りの絵を描くだけでは「シャッター通り」を復活させる結果になりかねない。復興で重要となるのは「低迷からの脱却」だ。 市は「逆境をバネにした地域経済の再建」を復興の基本方針に据え、▽商店街の集約化やショッピングモール、防災商業ビルなどの整備▽商店街組織の再編--などを構想。だが、商店街は震災から7ヵ月以上経た今も、がれき撤去すら終わっていないのが現実。今後、商店街の集約など具体的な構想を描く上で、早期に立ち上がった店が“制約”となる懸念もある。 高齢化と人口減少が進む中、何を残し、何を変えるのか。最終的には経営者同士の利害調整が課題となるだけに、実現には強いリーダーシップが必要だ。 ■【再興への道】いわて東日本大震災検証と提言 第5部復興計画 3)策定のスピード 民意との両立不可欠 @岩手日報(2011.10.25) 大槌町の住民有志、赤浜地区の復興を考える会(川口博美会長)が独自の震災復興計画案を練り上げた。26日に碇川豊町長に提出し、町が年内策定を目指す復興計画への反映を要望する。浸水地の土地利用や高台移転の方針が定まらない中、住民の不安を和らげる目的もある。町は8月末の町長選で約5ヵ月聞続いたトップ不在を解消し、復興計画策定に乗り出した。しかし、わずか3ヵ月程度で大槌再生の「百年の計」を立てられるのか。川口会長は「国の方針が定まらない中では、期限を延ばしてでも正確な計画をつくる方がいいのではないか」と打ち明ける。 一方、宮古市は早さよりも住民合意を重視する。被災した33地区ごとに復興まちづくり計画を策定し、被害の大きい10地区は検討会で方向性を議論する。市復興推進室の滝沢肇室長は「産業経済の再生はスピードが必要だが、住宅地は100年後の安全を考え、住民意見を取り入れて決めたい」と強調する。 ■【再興への道】いわて東日本大震災検証と提言 第5部復興計画 4)人口減少への対応 集落の再編成必要に @岩手日報(2011.10.26) 横浜国立大大学院環境情報研究院の林直樹産学連携研究員が、本県の沿岸から1キロ圏内の人口を国勢調査を基に震災の影響を考慮せずに推計したところ、2005年の7万2770人が40年には3万7245人に、48.8%減少するという結果が出た。高齢化率は同じく27.8%から45.1%へと、17.3%の上昇が見込まれる。しかも本県は震災で6100人以上が死亡・行方不明となり、被災地からは県内外へ約4300人が流出している。 林研究員は「防災集団移転促進事業などの支援がある今こそ、単なる高台移転にとどまらず、集落の集約など将来を見越した復興を進めるべきだ」と訴える。単に「元に戻すだけ」の復興では、将来次々と限界集落が生じる恐れもある。しかし、集落の集約には幅広い住民同意が必要となることもあり、スピードを重視する各市町村の復興計画策定の中で、本格的な議論は進んでいない。 |
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