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【新しい日本へ】 復興は「国づくり」 経済再生今こそ / 共同出資で「生産組合」 / 3次...

■題 名 【新しい日本へ】 復興は「国づくり」 経済再生今こそ / 共同出資で「生産組合」 / 3次補正ようやく
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(日経)
■概要 ◇経済再生今こそ
 政府は10月28日、今年度第3次補正予算案を国会に提出した。被災地が復旧から復興の段階へと進む状況がようやく整う。民間は一足先に進んでいる。生産活動が一時急速に落ち込んだが、産業界は企業や業界の垣根を越えて協力し、生産は秋までに震災前をほぼ取り戻した。
 だが、日本が直面している課題は震災からの復興だけではない。震災の前から日本経済は大きな苦難のさなかにあった。被災地を単に元通りにするという発想だけではなく、震災という危機を好機ととらえ、日本再生へと導いていく発想が必要だ。復興特区を突破口に、民間企業の創意工夫を縛ってきた規制や制度を壊し、民間の活力を引き出す。復興には財政負担が伴うが、将来のために財政再建への道筋も同時に固める。
 最愛先に取り組むべき事柄は「3つの課題・4つのS」に集約される。
 ・「強い経済の回復(Storong economy)」
 ・「省エネ・節電(Saving power)とIT利用の新しい街づくり(Smart Community)」
 ・「企業や市民の社会責任(Social responsibility)」
◇財政健全化待ったなし
◇国債競争力取り戻せ
◇製造業 試練また試練
◇共同出資で「生産組合」 「生きるために」挑む漁師たち
 宮城県南三陸町。地元の漁師らが軒並み家、船、家族を失う厳しい状況下、これからどうするのか。意欲的な仲間らが「海で生きるために何か斬新なことをやろう」と集まって立ち上げたのが、新しい形の共同出資による南三陸漁業生産組合だ。既得権益を守るばかりの漁業協同組合と違い、働きに応じて利益を配分。タイムカードさえ導入する、いわば会社的な組織になった。3次補正に盛り込まれた漁業支援の枠組みも利用する方向だ。生産組合のメンバーは13人。既存の流通網に頼らず、スーパー、消費者への直販も狙う。年内には独自の加工場も完成する。ベテランから青年までバランスのとれた新組織は南三陸の復興への希望だ。
◇3次補正ようやく 交付金1.5兆円自治体に 集団移転など支援
 福島第1原発事故で大きな被害を受けた福島県南相馬市で10月23日、11の仮設店舗からなる「かしま福幸商店街」がオープンした。警戒区域などに店を構えていた人たちが一時帰宅でのれんや看板などを持ち帰り、7ヵ月ぶりの再開にこぎつけた。1、2次補正予算にも盛り込まれた中小企業基盤整備機構の運営費交付金などを活用した。同機構によると、交付金などを使った店舗や工場の再整備は現在建設中の案件も含めると約170に上るという。
 政府は今国会に3次補正予算案と復興特別区域(特区)法案、復興庁設置法案を提出。野党の協力を要請、できるだけ早い成立を目指している。
 3次補正の目玉は、1兆5612億円の東日本大震災復興交付金だ。さらに各市業の地方負担分に充てることができる震災復興特別交付税(1兆6635億円)も用意。復旧・復興事業にかかる経費を全額国負担とし、地方負担分をゼロにする形で復興への取り組みを加速させたい考えだ。例えば高台への集団移転。岩手県大船渡市は、今夏の国政の混乱で補正予算の成立が大幅にずれ込んだため、災害復興計画が棚上げ状態になった。政府関係者は「全額が国費負担なら、自治体は安心して住民と話し合いができる。これまでの遅れを少しでも取り戻すきっかけになれば」と期待を込める。
 もう一つが被災地の復興特区制度。自治体が特例措置を活用した計画を作り、国が認定。復興庁が現地で開催する「国と地方の協議会」で、地方の要望を取り入れて特例措置を追加する予定だ。復興特区では農地転用、高台移転を後押しするだけではなく、農林水産業の復活に役立つエ場や店舗の建設も認めた。
 復製庁は来年4月までに本部を東京に置き、宮城、福島、岩手3県に復興局を開設する見通し。ただ東京への本部設置には被災地を中心に異論が多い。被災3県に現地本部を置く現体制と大差ないためだ。宮城大学の大泉一貫副学長は「被災地に本部を置けぱ現場で何が起きているのか、何が必要なのかという情報が入る。復興にかける政権のメッセージにもなる」と指摘する。
■タグ 日経 新しい日本へ コラム 第3次補正予算 共同出資 生産組合 南三陸漁業生産組合 かしま福幸商店街 仮設店舗 中小企業基盤整備機構 復興交付金 復興特別交付税 復興特区 国と地方の協議会 復製庁
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