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会計検査院10年度報告 防災対策「空費」目立つ 土砂警戒6万か所未指定 耐震岸壁10か所は...

■題 名 会計検査院10年度報告 防災対策「空費」目立つ 土砂警戒6万か所未指定 耐震岸壁10か所は使えず 復興費の検査推進へ
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(読売)
■概要 . 会計検査院が7日、野田首相に提出した2010年度決算検査報告書は、国の防災対策に税金が効果的に使用されていない実態の指摘が目立った。
 今回の報告書には、土砂災害のおそれから、警戒区域などに指定し、ハザードマップ配布などの対策を取る必要がある多数の地域で、自治体の取り組みが一向に進んでいないと記載された。検査院が19道府県の状況を抽出検査したところ、6万を超える地域で調査が行われながら指定されていなかった。うち2万3524か所は、調査終了から2年以上も過ぎ、これには41億円超の公費(自治体分含む)が充てられていた。この間35件の土砂災害も起きていた。
 阪神大震災の教訓から整備が進む事業でも問題点が指摘された。全国の港湾施設で整備が進められている「耐震強化岸壁」。54港を対象にした検査院の抽出検査では、横須賀港(神奈川県)など6港10か所で、岸壁付近が消波ブロックなどの仮置き場となるなど、震災時に活用できないことが判明した。問題が見つかった岸壁の整備費は計約793億円。同港を管理する横須賀市は「対応が良くなかった」とし、消波ブロックを撤去した。
 今回の検査報告の中で最も大きい金額となったのは、原子力発電所の建設地となる自治体のため、特別会計内で国が積み立てている「周辺地域整備資金」。福島第一原発事故などの影響で新規建設が進まず、657億円の資金が当面使われないとされた。
 東日本大震災直後、会計検査院では被災地に配慮すべきだとの声が上がり、7日公表された報告分では、岩手、宮城、福島3県などの検査を行わない方針を決めた。このため、今回の防災などに対する検査は被災地以外が対象となったが、検査院は、震災復旧・復興に投じられる巨額費用に関する情報収集を既にスタート。次年度の基本方針に、こうした費用について検査することを盛り込んだ。
 国全体の防災対策についても重点的に調べる方針だ。全国の防災対策で対象とするのは、官庁、病院、学校などの公共施設や、道路、港湾などの土木施設。地震や津波対策などが取られているか、各施設を一斉調査し、来年提出する検査報告で結果をまとめる方針だ。
■タグ 読売 会計検査院 土砂災害 耐震強化岸壁 周辺地域整備資金
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■管理番号 No.02733


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