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市長選に見る釜石市の課題 (上)水産加工の再建急務 / (中)地域社会の崩壊懸念 / (下...
■題 名 | 市長選に見る釜石市の課題 (上)水産加工の再建急務 / (中)地域社会の崩壊懸念 / (下)防災教育広く住民に | ||
■日 付 | 1899年12月31日 | ■大分類 | 新聞等(岩手日報) |
■概要 | ■市長選に見る釜石市の課題 (上)水産加工の再建急務 市外に労働力流出進む @岩手日報(2011.11.3) 釜石市は震災後の半年間で、人口が約4万人から約3万8千人へと約2千人減少。震災の犠牲者に加え、住まいや働く場を失った人が市外に流出した。早期復活が待たれるのが、地場産業の水産加工業だ。市によると被災前に26社あったが、10月上旬までに再開したのは4社だけ。廃業の意向はないというが、年度内に再開するのは10社にとどまる見込みだ。 水産加工は雇用確保に果たす役割が大きいだけでなく、水揚げされた魚介類に付加価値を与える「釜石ブランド」の担い手。行政は基盤整備や土地利用の具体的な見通しを早く示し、資金面の支援も含め経営者が動きやすい環境を整える必要がある。 また、同市では震災前から木質バイオマス発電、生体材料素材として有望視されるコバルト合金の開発など、未来を見据えた事業も展開されてきた。先月、市外企業がバイオマスボイラーを活用したシイタケエ場の立地を決めたのもこうした下地があったから。地道に育ててきた「芽」を復興のけん引役として成長させたい。 震災を受けて三陸縦貫自動車道と東北横断道釜石秋田線花巻-釜石間が早期整備されることになり、結節点の当市は優位性が高まる。今後は釜石港の利用促進、インターチェンジ周辺の産業用地の確保など戦略的な準備が求められる。 ■市長選に見る釜石市の課題 (中)地域社会の崩壊懸念 欠かせない道路網強化 @岩手日報(2011.11.4) 東日本大震災で釜石市では、全住宅の27%に当たる約4400戸が被災、うち約2900戸が全壊した。6地区(室浜、鵜住居、根浜、箱崎、両石、水海)を、ほとんどの家屋が流されたり全・半壊した「壊滅的被害」と判定。生活する仮設団地もばらばらで、コミュニティーの崩壊が心配される。 同市は漁業で生計を立てる小さな集落が半島の入り江に点在し、海沿いの一本道でつながっている。災害で孤立する危険と常に背中合わせだ。漁業の再生や住まいの確保に加え、命を守る道路網の強化が欠かせない。 一方、市内最多の約1500戸が被災した東部地区。市役所などがある中心市街地は、いまだ取り壊されていない建物と再建して営業を始めた店が混在。市は今後も同地区を釜石の中心に位置付ける方針だが。「まだら模様のキャンバス」に魅力的な商業空間をデザインするのは簡単ではない。 ■市長選に見る釜石市の課題 (下)防災教育広く住民に 教訓安全対策に生かせ @岩手日報(2011.11.5) 釜石市鵜住居地区。同市における津波防災の「明」と「暗」が描き出された場所だ。 「明」は素早い避難で自分たちの身を守った鵜住居小と釜石東中の行動。約570人の児童生徒は約1キロ先まで走って逃げた。途中から中学生が小学生の手を引いた。学校の管理下にあった児童生徒は全員無事だった。ただ、欠席や途中で保護者に引き取られるなどした3人が犠牲になり、悲しみもあった。 「暗」は逃げ込んだ多くの市民が犠牲になった市防災センターの惨事。「防災」の名を冠する施設で60人以上の命が奪われた。低地にあり津波避難所ではなかったが、危険を回避した後に身を寄せる2次避難所に位置付けられ、違いが市民に浸透していなかった。市は3月上旬の震災直前の訓練で、避難先を本来の高台ではなく同センターに設定。お年寄りの負担を考えた地元の要望を受け入れての判断だが、今回の惨事は津波への備えに妥協は一切許されないことを突きつける。 同市では世界一の水深を誇る釜石湾口防波堤が決壊。構造物だけでは大津波を防ぎきれないことが明白になった。防災意識の高揚は欠かせない。教育現場で一定の成果が表れた防災教育を家庭や地域にも広げたい。 |
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