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【再生の針路】点検・復興計画7-12 南三陸町、登米市、塩釜市、仙台市(上)、仙台市(下)...

■題 名 【再生の針路】点検・復興計画7-12 南三陸町、登米市、塩釜市、仙台市(上)、仙台市(下)、亘理町
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(河北新報)
■概要 ■【再生の針路】点検・復興計画 7南三陸町 集団移住早く具体像を @河北新報(2011.12.17)
 南三陸町が7月に行った調査では、被災世帯の74.7%が「住まいの高台移住」を望んだ。高台移転は町の復興計画の根幹。計画の素案は9月に策定されたが、財源の裏付けとなる国の第3次補正予算がようやく成立、12月に入ってから各行政区で高台への住宅移転に関する説明会が開かれている。
 高台移転は、町が整備する団地へ集団移住する「防災集団移転促進事業」と、自己所有の土地へ個別に移住する「がけ地近接等危険住宅移転事業」が適用され、いずれも国から財政支援を受ける。国からの支援には限度があり、全ての住民の希望通りになるとは限らない。集団移住の場合、コミュニティーを維持しながら、どう集約を進めるかが今後の課題になるだろう。
 
■【再生の針路】点検・復興計画 8登米市 施設集約後展望描けず @河北新報(2011.12.18)
 登米市の復興計画のポイントは、被災した公的施設について、利用状況や類似施設の有無、老朽化の度合いによっては統廃合を検討すると明確に打ち出したこと。登米市は2006年、9町が合併して誕生した。合併前に建てられた施設の一部は、役割が重なったまま残っている。
 市が解体の方針を決めているのが、震災で敷地が陥没して建物が傾いた森公民館(同市迫町)。森地区コミュニティ推進協議会の米倉会長は「住民の心のよりどころだった施設が取り壊されるのは寂しいが、市の方針は理解する」と話す。将来的には別の既存施設を使って公民館機能を残す方針。震災で甚大な被害を受けた施設を元の状態に戻すかどうかも大きな課題。東和総合運動公園(同市東和町)は野球場とテニスコートののり面が大きく崩れた。市は今後の方向性を検討するため、被害の詳しい調査を進めている。

■【再生の針路】点検・復興計画 9塩釜市 継続と断絶 道筋不透明 @河北新報(2011.12.19) 
 「復旧に関しては一定程度の目標が達成されつつあるが、復興となるとまだ入り口に立った段階」。塩釜市の佐藤昭市長はこう語った。言葉の背後から透けて見えるのは、「被災規模は小さい」と評されることの多い塩釜市が抱える今後への不安だ。市域面積が狭い塩釜市では高台移転が難しい。災害公営住宅の建設や防災集団移転事業は浦戸諸島に限定せざるを得なかった。
 決して楽観できない今後を見据えて市長は「震災を契機に、継続すべき施策と断絶すべき施策をはっきり区別する時代になった」と語る。「選択と集中」からさらに踏み込んだ「継続と断絶」。問い掛ける先には水産業も含まれる。かつて「東洋一の魚市場」と称されながら、近年は水揚げ高で石巻、気仙沼などの後じんを拝してきただけに関係者には「ピンチをチャンスに」との思いも強い。だが、水揚げ高の減少は、マグロに偏りすぎた塩釜市魚市場の流通システムにも一因がある。市長の問題意識を共有できるかどうかが復興の鍵を握る。

■【再生の針路】点検・復興計画 10仙台市(上) 移住策、合意と支援が鍵 @河北新報(2011.12.20)
 津波被害に遭った沿岸部と、地滑りが多発した丘陵部で、安全な住まいをいかに取り戻すか。仙台市の復興計画はこの課題克服に重点を置く。
 海岸堤防や防災林の再整備、道路のかさ上げによる多重防御策で減災を目指す。深さ2メートルを超える浸水が予測される1214ヘクタール(最大約2000世帯)を災害危険区域に指定し、内陸部への移住を促す。市は、度重なる要請で国の防災集団移転促進事業の支援拡充を実現し、移転跡地を市が買い取る負担軽減策も設けた。
 移住か現地再建か、地域内で個々の意向の違いから、対立を招きかねない状況も生じている。地滑りや擁壁崩壊など4000ヵ所を超える丘陵部の宅地被害では、8割が国事業での復旧にめどが付いた。残り2割にも市が費用を助成する。市による支援策は、借地料の長期間免除や市単費による宅地復旧費補助など過去に例がない手厚い内容の項目も少なくない。とはいえ、高齢者が多い団地では、宅地が復旧しても住宅再建費用のめどが付かず、戻りたくても戻れないという悲痛な声も聞かれる。
 
■【再生の針路】点検・復興計画 11仙台市(下) 農地集約へ期待と当惑 @河北新報(2011.12.21)
 仙台市が震災復興計画でうたう10項目の重点的取り組み「100万人の復興プロジェクト」。このうち、具体的な青写真を描いているのが、津波被害に遭った仙台平野の優良農地約1800ヘクタールを復旧し、農業を再生する「農と食のフロンティアプロジェクト」だ。構想によると、10〜30アールの小区画田畑を集約、大型化する。単価の高い野菜や花の園芸作物エリア、農家が加工や販売も手掛ける「6次産業化」のためのエリアも設ける。
 市は、圃場整備事業費で通常は1%とされる農家負担を肩代わりする施策を打ち出し、事業化を加速する方針。ただ、被災農地とはいえ農家にとっては先祖伝来の土地で、愛着があるのは間違いない。東北農政局のアンケートでは、対象農家の77%が圃場整備に前向きだが、望む区画の大きさは30アールが33%と最多で、1ヘクタール区画は22%にとどまった。営農意向は「現状維持」が52%を占めている。農政局や市などが今月中旬に開いた農家への説明会では「環境が整っても、働く人がいなければ意味がない。担い手の育成が一番の問題だ」と懸念する声も上がった。

■【再生の針路】点検・復興計画 12亘理町 現地再建への支援課題 @河北新報(2011.12.23)
 亘理町は、集団移転の対象となる域」に荒浜、吉田両地区の8集落を全域または一部指定(計573戸)し、行政区単位や世帯ごとに具体的協議を始めた。促進地域を定める根拠にしたのは、町が行った津波シミュレーション。計画に盛り込まれた防潮堤、かさ上げ道路などを整備したという条件で今回と同規模の津波が発生した場合、浸水深が2メートル超の地域は居住に適さないと判断した。
 集団移転対象から外れた住民をどうフォローするかが課題。自宅の現地再建に不安を抱える住民もいることから、町は宅地の盛り土に対して独自の助成を行う方針を示している。ほかにもある。阿武隈川堤防をかさ上げする国交省事業で、のり面が荒浜地区の住宅街にせり出す可能性が高いが、どの程度の世帯に影響が出るのかが不透明だ。
■タグ 河北新報 再生の針路 復興計画 南三陸町
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