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【2012新年に考える】 復興 苦難乗り越え

■題 名 【2012新年に考える】 復興 苦難乗り越え
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(日経)
■概要 ◇農漁業、回復に地域差
 宮城県の塩釜市魚市場。他の漁港と比べると被害が小さく、昨年11月の水揚げ高(トン)は前年同月の約2倍。震災以降、本来は石巻や気仙沼に入る船が代替で塩釜に水揚げするケースが続いている。漁港周辺の加工場や冷蔵・冷凍設備の多くを失った石巻や気仙沼は11月になっても6〜7割減と、水揚げ高は大きく減ったまま。加工・流通から造船まで関連業種を含めた、漁港機能の一体的な復旧が急務だ。福島県の漁業は原発事故の影響に苦しむ。沿岸・沖合漁業は操業自粛が続き、相馬市の松川浦漁港は昨年、震災以降の水揚げがなかった。
 岩手、宮城、福島で約2万ヘクタールの農地が、津波による塩害で被災した農業。農林水産省は「農業・農村の復興マスタープラン」で、14年度までに全体の約86%で営農を再開させる目標を示している。しかし、11年末時点では津波被害を受けた水田への作付けは、宮城県で1万1150ヘクタール中1150ヘクタール、岩手県で603ヘクタール中7.5ヘクタールにとどまる。被災農地に塩害に強い綿花やトマトなどの代替作物を植える動きも各地で出てきてはいるものの、農業も本格再開にはまだ時間がかかりそうだ。
◇特区を活用、産業育成
 政府が産業復興に向けた目玉に位置付けるのが「復興特区」。宮城県の村井嘉浩知事は復興まちづくり推進特区や水産業復興特区など8種類の持区を提案。政府も被災3県で医療特区を導入する。岩沼市や名取市では沿岸地域に医療関運の研究施設を誘致する針画。仙台市は新エネルギー関連産業の誘致に力を入れる日本IBMやカゴメなどは仙台市の被災農地で国内最大級の温室による野菜栽培を始める構想を表明。仙台経済同友会は被災農地に介護・医療関連の研究機関を誘致するビジョンを提言。今後の焦点は大最雇用を生む工場の誘致。円高で国内企業が海外に軸足を移しており、東北の産業再生へのハードルは低くない。
◇必要経費19兆円 所得増税やJT株売却で捻出
 政府は東日本大震災からの復興に集中的にあたる2011〜15年度に必要な経費を19兆円と見込む。巨額の復興経費の財源には、所得税や住民税などの復興増税に加え、政府が保有する日本たばこ産業(JT)株の一部売却などの税外収入を充てる。
 19兆円のうち、6兆円分は11年度第1次、第2次補正予算で手当て済み。ただ、第1次補正予算の財源に転用した基礎年金の国庫負担分(2.5兆円)の穴埋めが必要で、残る13兆円にこの転用分を加えた15.5兆円を、復興増税(10.5兆円)と税外収入(5兆円)で賄う。
◇読者アンケート 震災復興で重要なのは 原発対策を最重要視
 5つまで読者に聞いたところ、「原発事故の収束・除染」でトップだった。
 ・原発事故の収束・除染・・・61%
 ・財源の確保・・・56%
 ・政治家のリーダーシップ・・・55%
 ・民間活力の導入・・・43%
 ・雇用の確保・・・41%
■タグ 日経 漁業 農業 復興特区 復興財源
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■管理番号 No.03073


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