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岩手日報社の県政世論調査 生活基盤に強い不安 岩手の再生どう描く...

■題 名 岩手日報社の県政世論調査 生活基盤に強い不安 岩手の再生どう描く
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(岩手日報)
■概要 . 岩手日報社が行った県政世論調査によると、東日本大震災からの復興で今後、重要性を増す施策として、雇用確保や産業再生が最多の37%に上った。沿岸全市町村が復興計画を策定、まちの再生か本格化する中でも、生活基盤の確保に対する危機感は依然として強い。拠点病院である高田、大槌、山田の被災3県立病院は従来通り入院ベッドを持つ総合病院として再建を求める声が強い。就学支援など子どもたちへの支えや傾聴ボランティアに対するニーズは高い。復興の方向性については、産業の構造改革を含む新たなまちづくりを望む声が多くを占めた。

◇復旧で重要な分野 「雇用確保、産業」37% 住宅、インフラにも期待
 本格復興を控え、重要さを増す施策を聞いたところ、「雇用確保や産業再生」37%、「高台移転地やや災害復興住宅の早期整備」16.3%。被災者らが生活基盤の維持・確保に強い不安を抱いている実情がうかがえる。
 雇用と産業施策を重視する傾向は沿岸も同様で33.8%。全県では20〜70代の全年代別、性別ともに最多で、問題意識は県民共通。高台宅地造成や住宅建設は沿岸で危機感が強く、20.9%(全県16。3%)。なかでも40、50代は23〜29%と高い。全県では「県立病院の再建など医療の確保」10%と統く。沿岸部でも10.6%と高めだが、これ以上に「鉄道や道路網の復旧」が14.1%(全県7.8%)。一方、沿岸に比べ全県で高いのは、「がれきの撤去」8.9%(沿岸6.1%)と「放射性物質対策」8.1%(同4.9%)。

◇県立3病院再建の形 総合病院の機能望む 「療養型中心」も40%超
 現在、仮設診療所で診療を続けている高田、大槌、山田の3県立病院の再建の方向性について、「これまでと同じ診療科をもった総合病院」は全県50.8%、沿岸部52.6%。沿岸部では、50代(57.9%)、60代(52.5%)、70代(60.6%)と高齢者から総合病院として再建を望む声が強かった。「療養型病床中心の地域包括医療拠点」は、全県40.9%、沿岸部41.4%。地域の高齢化に対応した医療拠点への要望も大きいようだ。一方で「入院ベッドをなくし、外来診寮に重点」は全県4.1%、沿岸部1.5%。

◇市民レベルの支援 「就学」が最多の32% 金銭や傾聴奉仕も高率
 市民レベルで必要な被災者支援について、全県では「就学支援など未来世代に対する支援活動」32.9%と最も多く、全世代で30%以上。地震と津波で親を亡くした県内の子どもは、2011年11月29日現在で569人。「いわての学び希望基金」には12月15日現在、寄付の申し出が3919件、約27億5000万円が寄せられている。次いで多いのは「義援金など金銭的な支援」22.4%。「傾聴ボランティアなど心のケアに関する活動」19.7%。「地域産業の復活に向けたボランティア」14.7%。
 沿岸地区に限った調査結果は、「心のケアに関する活勘」が26.3%と最多。県全体を6.6ポイント上回った。「地域産業の復活に向けたボランティア」も県全体を4.1ポイント上回る18.8%。

◇沿岸復興の方向性 新たなまちづくりを 「元に戻す」沿岸は23%
 沿岸被災地の復興の方向性について「農林漁業の構造改革など新しいまちづくりを進める」66.1%で最多。「将来予想される人口規模を考慮して縮小し、再生する」11.2%で、従来の粋組みにとらわれないまちづくりを4分の3以上が望む。一方で「地域コミュニティーや産業をできる限り元に戻す」16.8%にとどまり、震災を契機とした変革への期待が表れる。年代別にみると、「新しいまちづくり」20代71.2%、30代69.1%、最も低い70代でも59.4%と半数以上。「縮小再生」は20代3.4%、70代17.4%で高齢世代ほど高い傾向。
 沿岸部で「元に戻す」は23.3%で、全県の結果より6.5ポイント高い。「新しいまちづくり」58.6%で全県を7.5ポイント下回っており、長年暮らし続けてきた地域への愛着もにじむ。
■タグ 岩手日報 世論調査 雇用 産業再生 高台移転 県立病院 総合病院 地域包括医療拠点 就学支援 心のケア ボランティア
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