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復興交付金1次配分 申請の6割のみ 自治体不満

■題 名 復興交付金1次配分 申請の6割のみ 自治体不満
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(朝日、日経)
■概要 ■復興交付金 憤る被災地 初回3000億円 申請の6割のみ @朝日新聞(2012.3.3)
 復興交付金の第1次配分額が2日、決まった。緊急性に乏しい事業を除いたため、総額5千億円の申請に対し、認められたのは6割の3千億円。被災地からは不満も漏れる。
◇事業絞ったのに 不要不急なものない
 宮城県東松島市は170事業を申請しようとしたが、国から絞るように言われ17事業にとどめた。事業計画を再提出したが交付金は出なかった。山元町ではイチゴのハウス整備に54億円を申請したが、交付金は設計費の6500万円のみ。福島県二本松市は1億円を超す事業費を申請したが配分は3千万円。国から「1回目は、津波と地震で受けた被害のみが対象」と言われたという。陸前高田市の戸羽太市長は「我々には、不要不急の事業などない」と反発する。
◇復興相「首をひねよる計画も」
 平野氏は2日の記者会見で「実施計画が練れていないものがあった」と語った。例えば高台への移転事業。岩手県内の自治体は移転する世帯数や移転先などをある程度明示したが、他県の作業はやや遅れていたという。認められなかった事業には「首をひねる」ものもあったようだ。被災地以外の場所の道路拡幅工事、マンガ美術館や野球場などの娯楽施設。「玉石混交」の申請は交付金の基準があいまいなことの裏返しだ。
◇宮城知事抗議へ 「復興庁でなく、査定庁」
 復興交付金の第1次配分額が申請額の57%にとどまった宮城県の村井嘉浩知事が2日、憤りをあらわにした。6日に上京し、平野達男復興相に抗議する。

■復興交付金1次配分決まる 申請の6割自治体不満 宮城知事「査定庁」と語気荒らげ 復興相「無駄なもの作らない」 @日経新聞(2012.3.3)
 復興庁が2日に決めた復興交付金の初回配分が被災地に波紋を広げている。市町村の申請額に対して交付額は6割にとどまり、自治体から不満が出ている。
 平野達男復興相は「無駄なものは作らない」と強調しており、国と被災自治体との問で認識に溝ができてきた。「復興庁ではなく査定庁になっている」。村井嘉浩知事は語気を荒らげた。「従来の国庫補助申請と比べ、今回は多くの資料を求められ、県や市町村は相当混乱した」。村井知事は6日に仙台市長らと共に、復興相に改善要望を出すつもりだ。
 「実質的にゼロ査定だ」。福島県二本松市の三保恵一市長は厳しい表情を見せる。放射性物質に不安を抱く子どものために、運動場の屋内化なども計画していたが、見送られた。三保市長には原発事故の被害に対する国の財政支援は不十分に見える。
 要望すべてが緊急を要するわけではない。漫画家・石ノ森章太郎氏の作品などを展示する「石ノ森萬画館」。石巻市は復旧を求めていたが、配分対象にはならなかった。「地震で壊れたゴルフ場の施設を直してほしい」「観光のための展望塔を整備して」。復興交付金では直接、生活再建につながらない要望も多く寄せられた。

■復興交付金 厳しい査定に不満続出 宮城、認定57% 知事「話にならない」 @読売新聞(2012.3.3)
 復興庁が2日発表した復興交付金で、低い認定率となった自治体からは不満が続出した。
 宮城県と22市町は、まず2000億円余を申請。「被災地と関連はあるのか」などと国から細かな指摘を受け、約1700億円まで絞り込んで交渉した。「これなら大丈夫」(村井知事)と考えていたが、認定率はわずか57%。「話にならない」。村井知事は6日、復興庁に改善を申し入れるという。
 福島県では沿岸部に手厚く、内陸部では「ゼロ査定」が相次いだ。岩手県では災害公営住宅建設などが13年度分まで認められた。事前協議で事業や申請額を絞り込んだという。市町村は申請額の7割にとどまり、「国との認識のギャップは大きい」(釜石市)とため息も聞かれる。
 液状化被害があった千葉県の浦安、香取、山武の3市には計1億4000万円が配分されたが、浦安市の松崎秀樹市長は「国のやる気を感じられない」と断じた。

■復興交付金 自治体から不満も 配分も対象地域も限られ @毎日新聞(2012.3.3)
 復興交付金の第1回配分は、7県59市町村に総額2509億円(特別交付税を含む事業費ペースで3053億円)で、申請額の約6割に絞り込まれた。「事業内容の検討が十分でない」「震災と直接関係ない」と判断した道路事業などを除外したためだ。復興庁は復興の足がかりになる住宅と水産業を重視。災害公営住宅、防災集団移転、水産・漁港施設整備、液状化・造成宅地崩落対策の4分野が配分全体の8割を占めた。
 しかし、配分が申請額の約57%(1162億円)にとどまった宮城県の村井嘉浩知事は「補助金にした方が事業が早く進む」と批判。近く平野氏に直談判する意向を示した。
 また、自治体の中でも「被害が著しい地区」に配分を限定したことに、地域全体の復興を進めたい自治体から不満も出た。岩手県は、小規模で兼業が多い沿岸の農地と規模が大きい内陸の農地とを同時に整備し、農機具を共有するなど一体的に農業再生を図る構想を立てたが、認められたのは被災地区だけ。達増拓也知事は「内陸の事業が沿岸復興につながることを国も理解してほしい」と訴えた。
■タグ 朝日 日経 読売 毎日 復興交付金 災害公営住宅 防災集団移転促進事業 水産・漁港施設整備整備 液状化対策 平野達男 復興相 村井嘉浩
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■管理番号 No.03470


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