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【東日本大震災10か月】 人口流出地域に試練 / がれき処理基地始動...
■題 名 | 【東日本大震災10か月】 人口流出地域に試練 / がれき処理基地始動 | ||
■日 付 | 1899年12月31日 | ■大分類 | 新聞等(読売) |
■概要 | ◇人口流出 地域に試練 岩手、宮城、福島3県では住民票を他県の自治体に移す人が増え、昨年3〜11月末まで約4万3000人の「転出超過」となった。 (沿岸から内陸へ 岩手・宮城) 岩手県大槌町は震災前に約1万5000人いた人口は津波による死者なども合わせ約2600人減った。人口減は地域経済にも影響を及ぼす。町商工会によると、町内で被災した370事業所のうち200事業所が、再開したか再開のめどが立った。しかし、求人を出しても人が集まらず、再開を延期した事業者も。宮城県石巻市も人口流出に歯止めがかからない。特に雄勝地区(旧雄勝町)では人口が4分の3の3191人(11月末)に。住民票を残したまま他地域へ移った住民も多く、実際に雄勝に住むのは1000人程度とみられている。 転入超過となったのは、内陸郎の岩手県一関市。約300人転入が上回った。市内には隣接する宮城県気仙沼市の仮設住宅が立ち、雇用促進住宅などと合わせて約1411人が入居。多くは気仙沼市に住民票を置いたままのため、人口統計に表れない「実人口」はさらに多いことになる。「復興特需」状態にある仙台市。震災直後は人口が減ったが、夏前から増加に転じた。JR仙石線に不通区間があるため、石巻市からの転居も目立つ。ただ転入が増えているのは青葉区など内陸3区。沿岸の官城野区と若林区は転出超過だ。 (原発不安 県外へ 福島) 福島第一原発が立地し、全町民が町外で暮らす福島県大熊町は、昨年3〜11月で約500人の転出超過。警戒区域に含まれないいわき市も約6000人の転出超過。一方で、原発のある双葉郡から約2万人が避難してきており、市中央部に10か所、仮設住宅が立つ。郡山市も転出超過が約7000人。市は小中学校などの表土除去のほか、積算線量計の配布や学校給食の放射能検査などを行うが、「放射能への考え方は個々人で違うので、全ての人の不安をぬぐえない」(市原子力災害対策直轄室)という。 福島県からの避難者が多い山形県が昨年11月に行った調査では、回答した1649世帯のうち約19%が避難期間を「ずっと」「子供が学校を卒業するまで」とし、約14%が既に住民票を移したと答えた。山形市では避難してきた人のうち約500人が、米沢市では約250人が転入届を出した。保育園などのサービスが受けられないのが理由とみられる。 ◇がれき処理基地始動 被災地では路上のがれきはほぼ片づき、仮置き場に集められた災害廃棄物の中間処理や最終処分に向けた作業が始まっている。 (石巻港へ685万トン集約) 宮城県石巻市の石巻港一角にある約70ヘクタールの広さの「石巻ブロック災害廃棄物2次仮置き場」が同県の進める総額2000億円に上る巨大プロジェクトの基地。ここに、石巻、東松島、女川の3市町にある、少なくとも33か所の1次仮置き場の廃棄物を集め、焼却やリサイクルなどの最終処分まで行う。処理が予定されるがれきは計約685万トン。3市町の1年間の一般廃棄物処理量のほぼ100年分にあたり、県全体で処理する災害廃棄物の47%に上る。 (県外搬出と家屋解体難航 岩手・宮城) 岩手、宮城両県で発生した災害廃棄物は、それぞれ476万トンと1569万トン。1年間の一般廃棄物量と比較すると、岩手11年分、宮城19年分。宮城は少なくとも338万トンの県外処理を希望しているが、受け入れ先の確保は難航している。受け入れに応じた自治体は、今のところ東京都だけ。岩手県によると、協議しているのは、青森県八戸市、秋田健、埼玉県など。ただ、住民の合意を得られるかは不透明。 被災地では、まだ1次仮置き場に搬入できていないがれきがある。解体されていない家屋などだ。環境省によると、昨年末現在、被災3県で1次仮置き場へ搬入したがれきは約7割。石巻市では40%にとどまる。「仮設住宅に荷物を置くスペースがない」などの理由で、住宅の解体を待ってほしいとの要望が住民から寄せられている。いわき市では、住民の解体申請が続き、市の当初予想の3倍以上の3000棟を超えた。 |
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■タグ | 読売 人口流出 大槌町 石巻市 雄勝地区 郡山市 いわき市 一関市 仙台市 がれき処理 災害廃棄物 | ||
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