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【主張】 大震災1年 国は責任果たしてきたか 今も続く当事者意識の欠落...

■題 名 【主張】 大震災1年 国は責任果たしてきたか 今も続く当事者意識の欠落
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(産経)
■概要 . 東日本大震災は11日で1年を迎える。日本という国家は、この非常事態に期待される役割を果たすことができたのだろうか。被災地は懸命に立ち上がろうとしたが、国家としての支援は十分なものではなかった。その最大の原因を挙げるとすれば、「誤った政治主導と真のリーダーシップの欠如」といえるだろう。
 被災地を歩くと、市街地からがれきはほとんど消えた。しかし、市街地を一歩出れば、がれきの山に出くわす。広域処理の不調が、がれきを仮置き場にとどめている。がれきの受け入れには、神奈川県のように一部住民の強い反対もある。一刻も早く「総司令官の首相が強い号令をかける」べきだ。
 復興庁は先月10日、ようやく発足した。阪神淡路大震災では、1年でほとんどのインフラや高速道路、鉄道が復旧し、百貨店なども再開された。被災地の広さなどを差し引いても、今回の国の対応の遅れを象徴している。
 被災地への企業誘致の起爆剤として期待されているのは復興特区である。しかし、認定は2日現在、宮城や岩手など4件にとどままる。
 原発事故対応は、今も苦しい闘いが続く。中間貯蔵施設建設問題も早期に決着させるべきだ。福島原発事故独立検証委員会の委員の一人は「国の当事者意識の欠落こそ、今回の事故を防げず、被害を最小限に食い止めることができなかった大きな原因のひとつ」と指摘している。
 今回、現行憲法の非常事態規定の不備が改めて表面化した。菅直人前首相が安全保障会議や中央防災会議などの既存の仕組みすら活用しなかった問題点も指摘されている。現在、中央防災会議の専門調査会が災害対策法制の見直しを検討している。災害法制見直しは、憲法への非常事態条項盛り込みとともに、政治家が取り組むべき国家的課題だ。
■タグ 産経 主張 災害対策法制
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