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【時事×思想】 被災地の復興×マーシャル 「産業集積」着目の政策を 岡崎哲二 東大教授...
■題 名 | 【時事×思想】 被災地の復興×マーシャル 「産業集積」着目の政策を 岡崎哲二 東大教授 | ||
■日 付 | 1899年12月31日 | ■大分類 | 新聞等(読売) |
■概要 | . アルフレッド・マーシャルは、1885年から23年間、ケンブリッジ大学でただ一つのポスト、経済学正教授を務めた。マーシャルが対象としたは、人々の活動がどのように組織されているかという問題である。彼は産業集積に着目した。産業集積が起こる理由としてマーシャルは自然条件を挙げる一方、いったん形成された集積が持続性を持つことを強調している。そして、持続性の理由として、集積地における知識移転の容易さ、関連・補助産業の発達、熟練労働の集積などを挙げている。 重要なのは、自然災害等でいったん集積が破壊されると、自律的には集積が再生されない可能性があることである。同業の工場が減り、熟練労働者が去った元の集積地は、それまでのような魅力を持たないからである。しかも、これは、単なる理論上の可能性にとどまらない。例えば、1923年の関東大震災の後、幕末開港以来ほぼ100%日本の生糸輸出を独占していた横浜港が、かなりのシェアを神戸港に奪われた。震災で横浜港の機能が低下している間に、輸出商社・倉庫・検査所等の生糸輸出を支える仕組みが神戸港周辺に形成されたことによる。東日本大震災後の今日においても、こうした作用が働く可能性がある。 東北地方は、震災前、漁業と水産加工業のほか、自動車部品工業や電子機器産業の集積地でもあった。そして漁港やこれら産業の工場が、震災によって大きな打撃を受けた。しかしこの問題は乗り越えられないわけいではない。補助金や特区の設定等によって被災地を企業にとって魅力のある地域とし、集積が回復してくれば、再び集積効果が機能し始める。そうなれば自律的復興が軌道に乗る。 |
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■タグ | 読売 コラム 時事×思想 岡崎哲二 アルフレッド・マーシャル 産業集積 | ||
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■管理番号 | No.03623 |