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震災後の思想切り開く 「公共とは」建築家×憲法学 信頼築き個人を開示 / 近現代史を東...
■題 名 | 震災後の思想切り開く 「公共とは」建築家×憲法学 信頼築き個人を開示 / 近現代史を東北から問う 「生存」軸に日本再考 | ||
■日 付 | 1899年12月31日 | ■大分類 | 新聞等(朝日) |
■概要 | . 私たちが考える道具として使ってきた言葉や概念は、東日本大震災で大きく揺らだ。明日を切り開く力を持たせるために、鍛え直す試みが始まっている。 ◇「公共とは」建築家×憲法学 信頼築き個人を開示 「公共」や「共同体」と「プライバシー」。どう考えても相反しそうな考え方が、つながりうるのではないか。「復興の原理としての法、そして建築」と題したシンポジウムが先月、東京の建築会館であった。参加したのは建築家と憲法学者。 建築家の内藤廣さんは、建築制限がかかっている津波被災地で、「自分の土地に建てて何が悪い」と言われたら、「公共の福祉」を理由に制限することができるのかと疑問を呈した。これを石川健治・東京大教授(憲法学)は、我が家、我が郷土、我が国家といった存在につながるものは、戦後の憲法解釈では「封じ込められてきた」と解説した。 建築家の山本理顕さんは、プライバシーを重視してきた戦後の住宅建築と同じ論理で仮設住宅や復興住宅を造るがゆえに、孤独死などが起きるのではないかと指摘した。駒村圭吾・慶応大教授(憲法学)は、「現代生活を行う上で、ある程度個人情報を開示していかざるをえない」「悩みを打ち明けても裏切らないと期待できる人にはプライバシーを開示する」といった信頼関係を築いていくことが、地域的な共同体につながりうると提案した。 ◇近現代史を東北から問う 「生存」軸に日本再考 放射能汚染、地震・津波による被災が引き起こした地域社会の崩壊に対して、歴史学は一体何をなしうるのか。研究者たちが今月、一連の講座「『生存』の歴史を掘り起こす東北から問う近代120年」を始める。企画したのは、横浜国立大教授の大門正克さん(日本近現代史)。「歴史学は縦割り意識が強く、例えば、農村女性の労働環境は研究しても、それが当時の女性の暮らしにどのような影響を与えたのかまでは考えようとしなかった。そこで、人々の暮らしや存在そのものを包括的に考える歴史的な概念として、『生存』という単語を使うことにした」 「グローバル化が進み、大震災が起きた今ほど、『生存』が問われている時代はない。これを契機に東北の近現代史をもう一度掘り起こして、その歴史の枠組みを問い直し、さらには、そこを起点に、この国は一体どうあるべきかという問いを投げかけたい」。めざすのは、歴史や記憶が構築される過程を、地元の大たちや講義の聞き手も含めた中で考え、その関係性の中から、歴史像を構築していく「歴史実践」だ。 |
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■タグ | 朝日 建築家 憲法学 内藤廣 石川健治 公共の福祉 山本理顕 駒村圭吾 プライバシー 近現代史 大門正克 | ||
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