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被災地の声どう反映 復興庁発足3カ月 出先職員は伝書バト 陳情やっぱり霞が関へ 司令塔期待...
■題 名 | 被災地の声どう反映 復興庁発足3カ月 出先職員は伝書バト 陳情やっぱり霞が関へ 司令塔期待外れ | ||
■日 付 | 1899年12月31日 | ■大分類 | 新聞等(毎日) |
■概要 | . 復興庁は10日、発足3ヵ月となった。「復興交付金」の第1回配分を巡って「復興庁ではなく査定庁だ」(村井嘉浩宮城県知事)などの批判が出ており、復興庁は先月、▽市町村との調整に当たって十分な時間を確保▽申請書類の3分の1を廃止するなど手続きの簡素化--を柱とする見直しを実施した。 第2回申請は、岩手563億円▽宮城790億円▽福島259億円を含めた総額1696億円。5月下旬に配分額を決定する方針。 ◇出先職員は伝書バト 陳情やっぱり霞が関へ 司令塔期待外れ 宮城県は3月の第1回申請に対する配分が申請額の57%にとどまった反省から、4月の第2回は堤防機能を持たせた道路建設や高台への集団移転について事前調整を図った。相手は、東京の本庁と交付金のメニューを担当する各省庁。宮城復興局や石巻、気仙沼の支所ではなかった。「局にも情報は上げるが、現状はワンステップでしかない。1000億円単位の事業なので、陳情先はやっぱり霞が関」 復興庁は職員約300人のうち本庁が約200人。残る約100人を5県に配置。宮城復興局は約30人。石巻支所は3人。問い合わせを受けた制度の内容を本庁や各省庁に確認するにとどまっている。ある職員は「単なる伝書バト。本当に調整役を果たすには、決定権を持つ偉い人をもってこないとだめ」。 ◇交付金配分で認識に隔たり 国と宮城県 昨年7月に県が決めた復興計画は、「復旧にとどまらない復興」を前提に、高台移転、道路や鉄道に堤防機能を持たせる「多重防御」を打ち出し、財源や制度の裏打ちがない事業も盛り込んだ。 村井知事は「自治体としては、今後同じような災害が起きても、住民の命を守れるような新しい街づくりをしようと考える。だが、国は被災した所を元に戻すために税金を使うことしか、国民は許してくれないと考える。その差が交付金の配分で表面化した」とみる。 ◇地元密着模索の動き 昨年3月、南三陸町の「伊里前まちづくり協議会」は移転方針をまとめたが、1年を過ぎても作業は遅々として進まない。しびれを切らした一部住民が復興局気仙沼支所に頼み制度の説明を受けたところ、コミュニティー単位でしかできないと思い込んでいた移転が、「5戸以上まとまれぱ移転は可能」であることが分かった。 協議会長の千葉さんは「復興庁が町を通り越して住民と近づき収拾がつかない」。町職員も「住民と町がこれまで築いてきた方向性や過程を考慮してほしい」と戸惑う。現状での移転に疑問を持つ住民らは、支所職員を招いて勉強会を開いた。「(現状の)移転先では職住分離になり、生活の拠点が二重になる」との声に対し、支所職員は「これからついのすみかになり、子々孫々まで使っていく場所。しっかり議論して意見を集約し、いい形にしてほしい」と呼びかけた。住民らは今後も支所職員も交えて議論していくという。 「復興主体は市町村」と言ってきた国と県。だが、「市町村の機能は(震災で)劣化している。支所は役場の手足としてだけではなく、立ち上がろうとする住民に寄り添うことも必要」。復興庁幹部は存在意義を見いだそうとしている。 |
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