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集団移転 心配は元手 被災地宅地買い取り 住民「いくらで」...

■題 名 集団移転 心配は元手 被災地宅地買い取り 住民「いくらで」
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(読売)
■概要 . 集団移転を目指す住民に対し、自治体が被災宅地を買い取る際の価格の目安を示し始めた。住宅再建の元手になるだけに、自分の土地をいくらで買ってもらえるのか、住民の関心は高い。ただ、地域間で買い取り価格に差がつく可能性も出ている。
(「震災前の97〜80%」)
 今月10日、宮城県東松島市野蒜地区で開かれた集団移転の住民説明会。市の担当者が示したのは震災前の97〜80%の価格。昨年12月、不動産鑑定士に評価を依頼した際の事前説明で、冬でも好天が多い気象条件を生かしたメガソーラー(大規模太陽光発電所)誘致計画があることや、政府の「環境未来都市」に昨年末に選ばれたことを強調。市の担当者は「プラス要因として見込んでもらったのだろう」と分析する。住民説明会では、市に土地を借りて自宅を新築すると、自己資金がどれだけ必要かの典型的な試算も示された。市は借地料を10年間無料とする方針。
(自治体間格差も)
 東松島市が示した買い取り価格について、他の自治体は複雑な思いを抱く。女川町は「人口減少が続くうちの町では、あんな高値はつけられない」。仙台市は昨年12月の住民説明会で、被災宅地の評価額が震災前の3〜4割減になるとの見通しを示した。市は、借地料を30〜40年、1000万円を上限に免除する支援策を打ち出し、被災者の負担を軽減する方針。
 宮城県幹部は「仙台や自衛隊基地を抱える東松島市など、財政力のある自治体だから独自支援が出来る側面もあるのでは。今後、自治体間格差が生じる可能性もある」と懸念する。

◇三つの選択肢 賃貸の公営住宅も
 被災者の移転先の住居は、大別すると3つの選択肢がある。
 資金に余裕がないなどの理由で家を建てない場合は県や市町村が建設する「災害公営住宅」に入居することになる。
 木造の戸建ての建設も想定されている。東松島市の担当者は「沿岸部は戸建て希望が強く、独り暮らしの高齢者には集合住宅を希望する人も多い」と話す。
 移転先で自宅を建設する場合、土地を買い取ることも借りることもできる。仙台市などのように借地料が一定期間免除されると、当面は土地代を考えずに家を建てることができる。ただ、子孫に土地を残したいとして、土地購入を希望する被災者もいるという。
 自宅再建の元手となるのは、移転跡地を売却して得た資金と生活再建支援金の加算支援金などのほか、各種の義援金や地震保険金などが想定される。
■タグ 読売 集団移転 土地買い取り 東松島市
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