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復興交付金第1回配分 東北に2480億円  宮城、要求の6割弱 宮城知事「復興庁ではなく...

■題 名 復興交付金第1回配分 東北に2480億円  宮城、要求の6割弱 宮城知事「復興庁ではなく査定庁」
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(河北新報)
■概要 . 復興庁は2日、復興交付金の第1回配分額を約2500億円と決定した。東北4県には約2480億円が配分され、青森15億円、岩手797億円、宮城1162億円、福島505億円。青森、岩手は要求額の9割が認められ、宮城、福島は6割弱にとどまった。地方負担を含めた事業費ベースの配分額は、青森18億円、岩手957億円、宮城1436億円、福島603億円。交付金対象事業のうち災害公営住宅整備1356億円。防災集団移転促進事業437億円。
 宮城県は、配分額が57%にとどまった。栗原市、大郷町、加美町は配分額ゼロだった。平野達男復興相は記者会見で「熱度が低い計画もあり、復興と関連のない事業は調整した。地元に言われるまま要求を出すのは県や市町村にとって一番楽だ」と述ぺた。村井嘉浩宮城県知事は「復興に向け一気に前に進もうとしたが、国が後ろから袖を引っ張った」と厳しく批判した。

◇宮城知事 怒りあらわ「復興庁ではなく査定庁」
 要求額の6割弱しか認められなかった宮城、福島両県には動揺が広がった。村井嘉浩宮城県知事は県庁内で「復興庁でなく、査定庁だ。交付金なんかやめればいい」と怒りをあらわにした。6日に県市長会長の奥山恵美子仙台市長、県町村会長の鈴木勝雄利府町長と上京し、平野達男復興相に抗議する考えを明らかにした。
 村井知事は「国が決めた40事業に該当すれば自由に使えるのが復興交付金。該当しても認めないのなら、全部を国庫補助金にしてもらった方が、よっぽど復興は早く進む」「自治体を信用しないなら、復興事業は全て国がやればいい」「国庫補助金の申請時を上回る量の資料を求められ、県も市町村も混乱した」「復興庁は被災地でなく国の側に立っている。復興のプレーキになり、期待した役割を全く果たしていない」。
 福島県も配分額は58%。県地域政策課の金子隆司課長「使い勝手の良い交付金のはずが、実際は津波の直接的な被害に限定され、評価が厳しすぎる。柔軟な運用や制度の見直しを求めたい」。
 
◇「機械的仕分け」不満 被災市町 使い勝手の悪さ批判も
 要求額を大幅に削られるケースが相次ぎ、復興の弾みにしたかった被災市町は「使い
勝手が悪い」「仕分けが機械的だ」などと復興庁の姿勢をいぶかった。
 申請した22市町のうち石巻市や女川町、山元町など10市町で交付率が5割以下。栗原市、大郷町、加美町は配分がゼロ。塩釜市、多賀城市、南三陸町と内陸部の大崎市は要求額を上回る配分があった。いずれも災害公営住宅整備や防災集団移転、下水道整備など緊急性の高い事業が優先的に認められた。

     要求額  交付額  交付率
仙台市  620.8億円 407.5億円 65.6%
石巻市  393.2億円 123.3億円 31.4%
塩釜市  45.6億円  55.4億円 121.5%
気仙沼市 102.4億円 42.3億円 41.3%
白石市  4.2億円  4.1億円  96.5%    
名取市  87.3億円 63.4億円 72.7%
多賀城市 28.5億円 39.0億円 136.6%
岩沼市  35.9億円 25.2億円 70.3%
登米市  1.0億円  0.1億円 10.2%
栗原市  4.9億円  0億円  0%
東松島市 105.8億円 70.7億円 66.8%
大崎市  4.1億円  8.9億円 218.9%
亘理町  211.3億円 112.7億円 53.3%
山元町  112.0億円 47.8億円 42.7%
松島町  18.3億円  8.6億円 46.9%
七ヶ浜町 103.2億円 57.5億円 55.7%
利府町  4.0億円  2.7億円 68.2%
大郷町  0.1億円  0億円  0%
加美町  0.2億円  0億円  0%
女川町  96.8億円 39.3億円 40.6%
南三陸町 50.5億円 53.8億円 106.5%
合計   2032.5億円 1162.3億円 57.2%
■タグ 河北新報 復興庁 宮城県 復興交付金 村井嘉浩 平野達男 復興相
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