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総力戦で工場再開 農漁業再生、一歩ずつ 東北手探りの復興 現場からの報告...

■題 名 総力戦で工場再開 農漁業再生、一歩ずつ 東北手探りの復興 現場からの報告
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(日経)
■概要 . 東日本大震災で大被害を受けた東北で復興への取り組が本格的に始まった。全国からの「ヒト・モノ・カネ」の支援を背景に正常化の道を着実に歩む企業や自治体も色濃い地域は再生の一歩が遅れ、被災地の復興速度に差も生じている。

◇仙台、徐々に活気 「三大夏祭り」は予定通り
 仙台市中心部にある東北最大の歓楽街・国分町。軒を連ねる居酒屋には作業着姿のグループが目立つ。仙台には建設会社や電気設備会社などの復興支援の応援要員が流入している。
 東北新幹線の全線開通を受け、観光需要を盛り上げようとする動きも活発化してきた。仙台七夕祭、青森ねぶた祭、秋田竿燈まつりの「東北の三大夏祭り」は予定通りの開催が決まった。
 一方、津波で壊滅的な被害を受けた街の再生への動きは遅い。大きな壁になっているのが、がれきなど廃棄物の処理だ。仮設住宅も用地確保が難航、防災計画の策定も遅れている。

◇仮設よりも借り上げが安価
 仮設住宅の建設に必要な費用は、用地費や建築、撤去などにかかる金額の合計で1戸あたり500万円程度(宮城県保健福祉部)。一方、民間賃貸住宅を県が借り上げて応急仮設住宅として利用する制度もある。宮城県の制度では、家賃と共益費、管理費に加え、敷金に相当する家賃2か月分を県が負担する。1戸あたり平均家賃額を月6万円と見込んでおり、2年間住む場合の総費用は200万円弱。

◇農漁業再生、一歩ずつ
 岩手県沿岸部の漁港では少しずつ操業再開の準備が始まった。岩手県だけで約5700隻の漁船が被災、漁協は道具の確保にも苦労している。震災前の供給力を回復するのに数年かかる可能性が高いが、復興へ懸命な取り組みが進む。
 仙台市東部の稲作地帯では、津波で農地の8割に当たる1800ヘクタールが浸水した。今年の作付けは困難とみられたが、同市は約60ヘクタールで水で塩分を洗い出す「除塩」に着手。農家は今月末までの作付けを目採している。
 民間による支援の動きもある。イタリア科理店チェーンのサイゼリヤは仙台の被災農地でピニールハウスによるトマト独培を今夏に始める。被災農家を作業員として雇用。5年後に同社の国内全店で使うトマトの7割を供給ずる計画だ。
 ただ復興の道筋を巡り関係者が一枚岩とはいかないケースも出ていた。水産庁と宮城県の間では漁港集約の考え方にズレが生じている。水産業の担い手に民間などの参画も促す意向を示した宮城県に対しては、地元漁協が反発、調整が難航する可能性もある。
■タグ 日経 仮設住宅 民間賃貸住宅 操業再開 農地 塩分除去・除塩 漁港 集約化
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■管理番号 No.00466


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