トップ > 日本大震災復興計画情報ポータルサイト > 登録情報
東日本大震災復興計画情報ポータルサイト(特設サイト)
|
インタビュー 東北地方整備局長 徳山日出男氏
■題 名 | インタビュー 東北地方整備局長 徳山日出男氏 | ||
■日 付 | 1899年12月31日 | ■大分類 | 新聞等(建設通信、建設工業、建設産業) |
■概要 | ■東北地方整備局 徳山日出男局長に聞く @建設通信(2011.6.6) (東北整備局の初動対応が高い評価を得ているが?) 大畠大臣がテレビ会議の中で「第一に人命救助、続いて輸送路を確保。予算も国交省の枠も考えないで局長判断により、考えられることは全部やってほしい」と言ってくれたおかげ。 全国組織の利点も発揮できた。緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)が全国から集結し、対応してくれた。テレビ会議の模様は全国の整備局・事務所にも配信されていたため、隊員自ら状況を把握して現地に入ることができた。そういう意味では、通信機器の威力は大きい。 建設業界の活躍によるところも大きい。発災当夜に地元建設企業の協力で52チームを編成したが、半数以上は自主的に申し出てくれた。 (今後の自治体への支援は?) ほとんどの市町村が復興計画の議論を始めている。一つの町でも湾ごと、谷ごとに状況が違うため、具体的なデータが不可欠だ。浸水範囲や航空写真、津波痕跡図、地すべりマップなど、国交省の総力戦とも言えるデータをまとめている。 各部の課長を中心とする市村復興支援チームを設置したほか、被災32市町村担当のカウンターパートも決めた。官クラスの職員をあて、定期的にフォローさせる。 (本復旧に向けて) 応急復旧工事までは緊急随意契約で発注してきたが、本復旧工事も要求されるだけに、一般競争入札で発注することが許されるかという問題がある。こういう時こそ、指名競争の利点を活用すべきではないか。 一方、ミッシングリンクの解消は三陸縦貫道だけでなく、東北全体で考える必要がある。そういう観点で必要なインフラを整備する予算をつけていきたい ■東日本大震災インタビュー 東北地方整備局長 徳山日出男氏 @建設工業(2011.6.6) (専門的判断必要) 震災発生から間もなく3ヵ月が経ち、どこに住もうか、仕事を始めていいのかといった同じ悩みを持っている。各市町村は、どこなら安全に住めるのか、漁業関係施設を海沿いに復活させるのか、それらの方針をはっきりと示さなければならない時期に来ている。 どういう方向で復興を進めるかは市町村が決めるべきだが、津波が来ても安全な高台に集落を移したり、そのために山を削り取ったりする際には、専門的・技術的な判断が必要になる。仙台市のような大きい市でなければ、土木などの専門知識を待った技術者を抱える市町村は極めて少ない。そうした市町村を、整備局の人材と技術、データの提供などで助けていきたい。 (三陸道沿い安全) 三陸自動車道の予定路線と、津波をかぶらない安全な場所とがほとんど重なることが分かった。三陸道は今回のような大津波が来ても大丈夫なように計画を立てているので、重なるのは偶然ではない。三陸道のルートとインターチェンジの位置を決めなければ、被災市町村の復興が動かないといったことも起こりうる。 (東北全休で備え) 今回は太平洋沿岸の被害が大きかったが、内陸や日本海側もいつ大きな災害が起きるか分からない。被災地の復旧・復興だけでなく、東北地方全体の次なる災害への備えを考えなければならない。今冬はなだれで月山道路が通行止めになった。酒田港から山形経由の物資輸送が倍以上になっていることなども考えると、ネットワークの二重化を検討する必要がある。 ■東日本大震災東北整備局の闘い 徳山日出男 東北地方整備局局長に聞く @建設産業(2011.6.6) (東北整備局の現在の取り組み状況) 応急復旧から本復旧という通常の災害と違い、今回の震災は「啓開」「応急・緊急復旧」「本復旧」「復興」と4段階にわたる。直轄は応急復旧がほぽ終わり、本復旧に着手した。被害が大きかった海岸堤防についての応急作業が6月末までに完了するメドがついた。本復旧は、復興計画とも絡んでくることから、いよいよ次をにらんだ段階に入ってくる。 (震災対応にあたって) 組織の意思統一がスムーズで、ムダな動きがなかった点が評価できる。それは、通信機器設備の偉力に支えられた点があげられる。ほぽ毎日、大畠大臣とのテレビ会議が行われ、その内容が全整備局と全事務所に配信された。 災害情報を共有するために被災自治体に派遣したリエゾン(連絡員)が、中枢的な機能を発揮してくれた。衛星通信車や衛星電話をいち早く入れたことで、市町村長の生の声を一番に聞き、要望に応えることもできた。 (震災でみえた課題とその対応) 建設業界との災害協定によって連絡体制がうまくいったが、通信網が途絶えた場合の手段については課題が残る。信機器が、自前のシステムだったことで内部の連絡体制はスムーズにいったが、改善点を検証しながら、教訓として共有していく必要がある。 |
||
■タグ | 建設通信 建設工業 建設産業 インタビュー 東北地方整備局 徳山日出男 緊急災害対策派遣隊 テックフォース(TEC-FORCE) 三陸自動車道 ネットワーク ミッシングリンク | ||
■関連URL | |||
■添付ファイル | |||
■管理番号 | No.00632 |