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【地域再生 復興の軌跡】新潟県長岡市、鳥取県日野町、長崎県島原市、関西学院大災害復興制度研...
■題 名 | 【地域再生 復興の軌跡】新潟県長岡市、鳥取県日野町、長崎県島原市、関西学院大災害復興制度研究所長室崎益輝さんに聞く | ||
■日 付 | 1899年12月31日 | ■大分類 | 新聞等(福島民報) |
■概要 | なお大きな被害が広がる東日本大震災。列島各地には災害に立ち向かった人たちがいた。全国の地方新聞社と共同通信社による合同企画「地域再生3」第1部は復興に挑んだ軌跡を報告する。 ■【地域再生復興の軌跡1】長岡市 古里復興の思い共有 @福島民報(2011.6.1) 新潟県長岡市山古志地区(旧山古志村)。2004年10月23日、中越地震が襲った。しかし、住民の多くが年月を経て戻った。原動力となったのは「帰ろう山古志へ」の合い言葉。全村民が翌年に合併予定だった長岡市へ避難した。最初は避難所に分散して入っていたが、地震10日後には集落ごとに避難時を再編した。 その結果、区長が中心となって活動できるようになり、住民と行政の意思疎通や情報伝達がスムーズになった。何よりなじみの顔がそろい、安心感が生まれた。仮設住宅も集落単位に編成。周辺には集会所やボランティアセンターを設けた。特に集会所は、村の復旧や将来を話す場として大きな役割を果たした。 ■【地域再生復興の軌跡2】日野町 住宅再建へ公費投入 @福島民報(2011.6.2) 2000年10月6日、鳥取県西部を襲った震度6強の地震は多くの家屋を倒壊させた。自宅の再建をあきらめ、新たな生活の場を求めて町をでる住民が増えれば、集落は崩壊する。当時の片山善博知事(現総務相)は、私有財助産に公費を投入する全国初の「住宅再建支援制度」の創設に踏み切った。300万円を上限に建て替え費用の3分の2を県が、3分の1を市町村が補助。日野町はさらに一部補修にかかる住民の自己負担も肩代わりした。異例の支援策が奏功し、懸念された人口流出はほぼ回避された。 しかし、「代償」も大きかった。同制度への国庫補助がないため、町は県から約10億8000万円を借り入れて賄った。財政運営は厳しさを増していった。09年度には「財政健全化団体」に転落した。町は、団体への補助金削減や職員給与のカット、緊急性がない起債や新規事業の抑制、職員の段階的削減を進めた。公共施設では使用料を取り、下水道使用料、固定資産税も引き上げた。町長は「復興への道のりは持続的な町づくりのきっかけにもなった」と話す。 ■【地域再生復興の軌跡3】島原市 被災地を土砂で再生 @福島民報(2011.6.3) 長崎県島原市安中地区。1990年11月から約5年半続いた噴火で、火砕流や土石流に何度も見舞われた。しかし、「もう一度ここに住みたい」との思いが立ち上がらせた。浮上したのは、被災地の土石流の土砂捨て場として提供し、運び込んだ土砂で地域全体を覆い、新たな土地として再生させる計画。災害復旧事業で国や県が払う土砂処分費を、土地を6メートルかさ上げする工事費や家屋の移転補償に充てる前例のない事業だった。 93年、住民組織「安中三角地帯かさ上げ推進協議会」が発足。地権者の同意の取り付けに奔走した。復興への推進力となった同協議会を基に00年、NPO法人「島原普賢会」が発足した。安中への思いを次代に引き継ごうと、会員たちは清掃や梅の植樹などに手弁当で取り組んでいる。 ■【地域再生復興の軌跡4】産業の基盤整備重要 関西学院大災害復興制度研究所長 室崎益輝さんに聞く @福島民報(2011.6.4) 東日本大震災の復興への道のりは、阪神大震災と比べても遠く険しい。被災地があまりに広範囲にわたるからだ。 復興で一番重要なのは産業だ。特に水産業は大きい。港を整備し工場をつくるなど、水産加工の基盤整備を進めないといけない。水産物の水揚げができ、雇用も確保されるようなると希望が出てくる。東北だけでなく、海沿いに町ができてきた日本は海と向き合って生活してきた。海の脅威のために海の恩恵を捨てることはない。 被災者が元の場所に住み漁業や農業をしようとすれば、それに応える町をつくらなければならない。一緒にいられる町づくりのために、納得いくまで自治体などと議論の場をつくり、反映させた結論を出してほしい。地域コミュニティーも重要性を増している。東北地方は住民の結び付きが強く、大震災でもしっかりしたつながりが救いになった。ただ、被災地や被災者のコミュニティーの力だけではどうにもならない。もっと外のコミュニティーの力を受け入れていい。それぞれの良さを生かしてコミュニティー同士がつながるネットワークシステムのような地域社会の構造をつくればいい。 |
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■タグ | 福島民報 コラム 復興の軌跡 長岡市 山古志村 避難所 日野町 住宅再建支援制度 島原市 土砂 かさ上げ 室崎益輝 水産業 地域コミュニティー | ||
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