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【復興へ課題を探る】 借金かさみ 漁業苦戦 北海道・奥尻島...

■題 名 【復興へ課題を探る】 借金かさみ 漁業苦戦 北海道・奥尻島
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(朝日)
■概要 . 東日本大震災を受け菅政権が検討している復興策の多くは、1993年の北海道南西沖地震で被災した北海道・奥尻島がすでに実践していたものだ。地震と津波に襲われ、漁業中心に生きる町を取材した。
 島の海沿いの集落は93年の地震と津波で壊滅的な被害を受け、稲穂地区は高台に再建された。津波の心配はなくなったが、高齢化は進み、3月末現在、稲穂地区に住む42人のうち21人が65歳以上。島にある31地区のうち限界集落は9年前までゼロだったが、今年は8地区となった。
 津波を想定し、島の周りには約200億円を投じて全長14キロ、高さ最大10メートル超の堤防が築かれた。2000年には南部の青苗漁港に、津波から避難するための人工地盤「望海橋」が海面から約8メートルの高さに完成した。
 岩手県宮古市も復興に加え過疎と高齢化に直面する。4月末、奥尻町を視察した同市議会の田中尚・復興対策特別委員長は「宮古市でも人口減は大きな課題。防災施設を作るだけでなく、ワカメやアワビの養殖による漁業振興、公共交通機関の整備などに取り組みたい」と語る。
 宮城県震災復興会議の副議長を務める寺島実郎・日本総合研究所理事長も25日、民主党の会議で訴えた。「産業力の創生がカギだ。農業や水産業で300万円くらいの安定収入が得られなければ若い人は戻らない」
 漁業の振興に十分に取り組めなかったのは、復興のため発行した地方債の返済が負担となったことが一因。奥尻町の関係者のほぼ共通した見方だ。町によると、復興費総額760億円のうち160億円を町が負担した。地方債は98年度末に累積94億円に達し、償遺額は今も7億円以上と歳入の約5分の1を占める。
■タグ 朝日 復興へ課題を探る 奥尻島 高台 集落移転 堤防 人工地盤 限界集落 地方債 復興費
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