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【東日本大震災 東北地方整備局の対応】 三陸国道事務所(上)(中)(下)...

■題 名 【東日本大震災 東北地方整備局の対応】 三陸国道事務所(上)(中)(下)
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(建設工業)
■概要 . 岩手県内の太平洋沿岸を走る国道45号の整備・維持管理などを主な業務とする東北地方整備局三陸国道事務所。東日本大震災で現国道45号は大津波にのみ込まれ、大きなダメージを受けた。対照的に、津波を避けるように計画された三陸縦貫自動車道はほとんど無傷の状態で震災直後から緊急物資の搬送などに使われ。命の道”として機能した。

■三陸国道事務所(上) 大津波警報下、病院への道開く 地元会社がチーム編成 @建設工業(2011.6.15)
 三陸国道事務所は高台にあるものの、大津波警報が発令されたため、しぱらくの聞、身動きが取れない状況が続いた。宮古市役所から職員が駆け込んできた。多くのけが人の発生が予想されることから、宮古病院へ通じる道を早急に開いてほしいという市長の要請を伝えるものだった。
 実際に啓開作業を担うのは地元の維持工事会社。見張りを立て津波に注意しながら、緊急車両を通せる状態とした。その後、本格的に道路を開く作業に入ったのは津波警報に切り替わった3月12日午後8時20分。維持工事業者を中心に地元建設会社で複数の啓開チームを編成。道路の状況を把握しながら前進した。
 道路上に山積み状態となっているがれきは一見、ごみのように見えるが、所有者がいる。がれきの中に遺体がある可能性も高い。遺体が発見されれば、作業を止め、収容の終了を待つ。単に重量物を移動させる容易な作業ではない。

■三陸国道事務所(中) 三陸道、緊急時の機能発揮 東西へ国道開き搬送支える @建設工業(2011.6.17)
 緊急車両を通すための1次啓開を終え、盛り土部分を流出した橋梁、波にさらわれた道路の対応に着手した。この時、大いに役立ったのが、ほとんど無傷だった三陸縦貫自動車道だ。同自動車道が無事だったのは偶然ではない。もともと整備効果として【緊急時の代替路・輸送路の確保】を挙げており、本来の整備効果が発揮されたということだ。
 実際、釜石山田道路、山田道路から山側の避難所へと通じる道を開いてほしいとの地元自治体の要望が三陸国道道事務所に届いた。即応した同事務所は、ガードレールを外し自動車道から避難所へと通じる臨時の道を開いている。大船渡三陸道路では、県立大船渡病院と直結する救急車専用道路の退出路ゲートを常時開き、一般車両にもこの専用道路を開放し緊急物資の円滑な搬送をサポートした。
 高台を走る国道45号のケースだが、岩手県岩泉町小本地区で小本小学校裏手の国道45号が88人の児童の命を救った。迫る津波に対し児童たちは高台にある道路に避難階段を使い素早く駆け上がった。この避難階段は町からの要望を受け同事務所が09年3月に設置したものだ。

■三陸国道事務所(下) 落橋した気仙大橋の仮橋建設 @建設工業(2011.6.)
 岩手県陸前高田市の気仙川に架かる国道45号の気仙大橋が津波で落橋した。直上流にある姉歯橋も落橋しており、被災後、気仙沼市?陸前高田市間には二つの迂回ルートが設定された。ルート1は岩手県一関市近くまで遠回りするもの(国道284号?同456号?同343号)。ルート2は国道456号手前の県道10号江差室根線を活用するが大型車両ではすれ違えが難しい。気仙沼市と陸前高田市間の距離は約25キロ。ルート1は約70?72キロ、ルート2でも約61?63キロ。
 三陸国道事務所は、当初から気仙大橋の仮橋の設置を計画。工事は、起重機船を使った水上からの施エであり、海上工事を得意とする東亜建設工業に緊急随意契約で発注した。仮橋の前後に用地を確保する必要があったが、地権者との協議ではすぐに同意を得られ、鋼材の地組みヤードも岩手県の計らいで大船渡港のスペースを優先的に使用できた。河川の深浅測量の結果、起重機船の航行に必要な水深を確保するための浚渫が必要なことが判明。岩手県、気仙川漁協、広田湾漁協に計画を説明。即座に浚渫の了解が得られたため直ちに台船を手配。早期供用の観点で契約前から受発注者間の協議も進めた。三陸国道事務は、下部工を鋼材とすることや、鋼材の品質が確保されていれば市中品でも認めることを明確に指示。鋼材需要が高まる前に受注者が鋼材を早急に手配することを可能とした。
 早期完成に向け早出や休日を工夫して対処。1日最大90人の作業体制を敷いた。工期は当初、9月30日と設定していたが、一日も早く完成させたいとする関係者の思いが原動力となり、工程の大幅な前倒しを実現。7月中旬に完成する見通しとなった。
■タグ 建設工業 東北地方整備局 三陸国道事務所 国道45号 三陸自動車道
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■管理番号 No.00733


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