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「高台へ」住民合意が鍵 地域ぐるみ移転模索 「土地離れられぬ」反対も 財源確保に悲鳴...

■題 名 「高台へ」住民合意が鍵 地域ぐるみ移転模索 「土地離れられぬ」反対も 財源確保に悲鳴
■日 付 1899年12月31日 ■大分類 新聞等(毎日)
■概要 . 津波被害を受けた被災地の復興計画で有力な選択肢の一つとされている高台への集団移転。住民の聞でも地域ぐるみの移転を模索する動きが始まっているが、財源確保や住民の合意形成など、課題は山積している。
 宮城県気仙沼市唐桑町舞根(もうね)地区。29世帯が高台への集団移転を希望している。住民代表の畠山孝則さんによると、3月末に市から「防災集団移転促進事業」のことを聞き、避難所で話し合いを重ねた。4月24日に同事業を利用して移転を目指すことで合意し市長に要望。「津波の危険がある場所にはもう住みたくない。地域のコミュニティーを維持した生活をみんなで送りたい」と話す。
 気仙沼市都市計画課によると同市本吉町小泉地区など、いくつかの地区が関心を示す。宮城県東松島市では大曲浜など7地区、名取市でも北釜など4地区で集団移転の意思を表している。
 集団移転の事業計画策定にあたっては、住民の意見集約と合意形成が前提となる。しかし、長年暮らした土地を離れたくない住民もいるとみられ、合意形成が難航するケースも予想される。女川町も沿岸住民の高台移転を打ち出したが、漁師らから反対の声が上がっている。
 気仙沼市の畠山さんは「行政の対応が遅ければ、せっかくまとまった住民の気持ちが揺らぎ、転出してしまうかもしれない。早く決断してほしい」と話している。

◇財源確保に悲鳴
 「防災集団移転促進事業」で補助対象となる経費は、地域によって違いがあるが、気仙沼市の場合は1平方メートル当たり1万4200円が上限で、総額にも1戸当たり1655万円という上限がある。
 気仙沼市は対応を決めかねている。菅原市長は「山の造成費などが相当かかるだろう。補助の上限をはるかに超えると見込まれ、今の補助の枠組みでは対応できない」と説明する。
 国交省幹部は「4分の1の市町村負担分も特別交付税などの地方財政措置が講じられており、実質的には約94%を国が負担する」と話す。だが気仙沼市の担当者は「市の負担分が6%だけといっても、移転希望地区が増えれば、現在の財政状況では賄えきれなくなる」と苦悩する。
■タグ 毎日 高台移転 集団移転 気仙沼市 舞根地区 防災集団移転促進事業 意見集約 合意形成 東松島市 名取市 女川町 地方財政措置
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