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集団移転続々名乗り 費用巨額 自治体及び腰 国補助かさ上げ要求...
■題 名 | 集団移転続々名乗り 費用巨額 自治体及び腰 国補助かさ上げ要求 | ||
■日 付 | 1899年12月31日 | ■大分類 | 新聞等(河北新報) |
■概要 | . 宮城県沿岸部の自治体では地域住民が次々に集団移転に名乗りを上げている。だが、国の防災集団移転促進事業は被災自治体の財政負担が大きいことに加え、全住居移転が前提になるなど使い勝手が悪く、実現に動きだせない状況だ。 沿岸15市町で、住民が集団避難の意思表示をしているのは9市町の36地区。自治体別では女川町12、東松島市7、名取市4、気仙沼市3、南三陸町3、亘理町3、石巻市2、七ヶ浜町1、岩沼市1、仙台市、塩釜市、多賀城市、松島町、利府町、山元町はまとまった動きがない。 国の防災集団移転促進事業は、団地造成や移転経費の4分の3を国が補助し、残り4分の1を市町村が負担する。 ◇宮城の3地区 進まぬ協議 南三陸町歌津の伊里前地区は大部分が津波で被災した。住民互助組織「伊里前契約会」は当初から、高台の共有地に集落での移住を検討し実現へむけ動いている。県や町の担当者らと協議を重ねるが、一向に具体化しない現状に契約会の千葉正海会長はいら立ちを隠さない。 町側は「高台移住の考え方に大差はない」と言うが、他の地域も含め町全体で1400億円ともされる整備費のめどが立たない。町は国直轄事業としての実現を思い描くが国から明確な答えはなく、慎重にならざるを得ない。佐藤町長は「財政負担を求められたら町はつぶれてしまう」と話す。「せっかく住民主導で盛り上がったのに、このままではみんなの心が離れていく」と千葉会長の焦りは募る。 高台移転の早急な計画推進を求めるのは気仙沼市の2地区でも同じだ。気仙沼市唐桑町の舞根(もうね)地区は、52世帯のうち44世帯が津波で流された。残った8世帯を含む29世帯が高台移転を希望する。市は移転の必要性は認めつつも、多額の財政負担を理由に現行制度での実施に難色を示す。 同市本吉町小泉地区は6月5日、小泉地区集団移転協議会を設立した。被災した308世帯のうち、約半数が高台移転を希望している。 ◇「全戸」高いハードル 先月アンケート2割が希望せず 岩沼 「集団移転への国の補助は地区の全戸移転が大前提」。6月21日、岩沼市総合体育館であった懇談会。市幹部の説明に、移転を考える沿岸部6町内会のリーダーからは「大変な難問」との声が漏れた。 市が6月に取りまとめた6町内会の住民アンケートでは、約8割に当たる289世帯が集団移転を希望したが、残る64世帯は希望しなかった。「いっそのこと、元の場所に住めないなら住めないと言ってくれ」といった声も上がるが、移転するかどうかは住民の判断に委ねられている。井口経明市長は「先祖伝来の土地を手放すのが難しいのは分かるが、国の補助に乗らない限り集団移転はできないし、国の事業を使っても市の負担は大きい」と悩む。 市が集団移転費用の軽減も念頭に、移転跡地の活用策として打ち出しているのが「千年希望の丘」構想だ。平たん地が続く市東部に洗浄したがれきで丘陵地を整備し、津波の勢いを弱め、遊難場所にもなる場所を築く。平時には子どもたちや観光客に訪れてもりう記念公園の役割も兼ねる。市は跡地を活用した先駆的な防災プロジェクトを示すことで、国からより手厚い支援を引き出そうと考えている。 ◇「国が全額負担を」 東松島 東松島市では大きな津波被害を受けた沿岸部の7地区全てで、被災住民が地域の復興を考える自治組織をつくり、集団移転の早期実現を市に要望したり、復興計画に住民の声を反映させるため、住民意向調査を行ったりしている。集団移転に伴う市の負担は「少なくとも数百億円」(市企画政策課)に上るとみられるが、市は住民の声を後ろ盾に国に移転費用の全額負担を要望する方針だ。 各地域では自治組織が自主的に住民懇談会を開き、集団移転や生活再建に向けての要望を取りまとめている。大曲浜では、全560世帯にアンケートを配布した。近く住民の意見を集約し、市に土地利用や今後の産業振興を提言する。 市は集団移転や今後の土地利用計画の策定に向けて近く、新たなワーキングチームを庁内に発足させる。有識者を交えた委員会も近く組織し、土地利用を協議する。 |
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■タグ | 河北新報 宮城県 集団移転 高台移転 防災集団移転促進事業 財政負担 南三陸町 伊里前地区 伊里前契約会 国直轄事業 気仙沼市 舞根地区 小泉地区 岩沼市 千年希望の丘 東松島市 大曲浜地区 住民懇談会 | ||
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